☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆






冷えた缶ビールで乾杯をして
大野さんが早速野菜炒めに箸を伸ばす。

どうかな?
大丈夫か?

試験の結果を待ってる時みたいに何だかドキドキする。

一応味見はしたんだけど、何回も味見しているうちに
段々 どれが正解なのか分からなくなった。


固唾を飲んで大野さんの箸の動きをジッと見つめると…

大きく口を開けて思いっきり頬張る。
二回、三回と咀嚼して…

「うん!美味いっ!塩味も丁度いいし…
コレって…モヤシのヒゲも取ってんのか?
スゲー手間が掛かっててんじゃん」

大野さんが二口目を口に運ぶのを見てちょっと安心した。

「ヒゲを取った方が美味いって書いてあったんで…」

「そうなんだよなぁ〜確かに断然美味い!
…でも俺は面倒いから取らないけど」

大野さんがあはは…と笑った。


「だからすっごい時間が掛かっちゃいましたけどね」

「そんなの…最初はそんなもんだよ。
自炊もさ、全部じゃなくていいんだから。
一品だけとか、休日の晩メシだけ…とかさ。
…このタコキムチも美味いな…」

ただキュウリとタコのぶつ切りをキムチの素で和えただけ…
ただそれだけの 料理とも言えない一品を
大野さんが美味い美味いと言って食べてくれる。

こんな事ならもう少し早くから作ってみれば良かったな…

だってもう…
こんな風に大野さんに食べて貰う事もないんだから…