☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆




感心している皆を前に大野さんが

「これは櫻井が考えたんですよ。
ちょっとミスって穴開けちゃって…
櫻井が直すって言うんで任せたら
逆転の発想でくり抜いて有効利用したそうです。
これは俺も予想外で『その手があったかっ!』って思いましたよ」

事の顛末を説明すると

「逆転の発想っ?!櫻井が?」

ウチの社長がビックリ目玉でまじまじと俺の顔を見て…
ニヤリと笑うと

「…ただひたすら一本道を走ってる櫻井がねぇ〜…?」

ぐっ…

俺ってやっぱりそう言うイメージなのか…

「大野と一緒に仕事をして 一皮むけたな!」

嬉しそうな社長にバシッと背中を叩かれた。

「いや…俺も勉強になりましたよ」

「ん?大野もか?」

ちょっと怪訝顏の社長に

「日常生活に支障をきたすくらい不器用でも
建築士になれるんだなぁ〜って…」

その場にいる全員の視線が俺に集中して

「「「「ぶっ!!!」」」

一斉に吹き出した。


おい…なんだよそれ…

大野さんが俺の顔を見て悪戯っ子みたいな顔でニヤリと笑うから

「図面はCADだし、自分で作る訳じゃないんだから
不器用だって関係ねぇし…」

俺が口を尖らせると 火に油状態で笑い声が大きくなった。

「まぁ不器用だけど その分真面目で努力家なのが櫻井のいいところだからな」

社長が皆んなに笑われている俺の事をフォローしてくれるけど
それすら揶揄われているようにしか聞こえない。

「もぉ俺の事はいいですよ…
早く検査して下さい…」

いたたまれなくなって小声で抗議すると
また全員が笑った。