☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





鼻息をフンフンさせている俺の横で
そんな事は全く気にしてない風の大野さんが
彼女が持っている釣竿を受け取って荷台の隙間に差し込むと
目視で荷物を確認して

「ヨシっと…」

ハッチバックのドアを閉めた。


「…じゃぁ櫻井さんの家と…
リノベが終わったら そこに引っ越すんでしょ?
そしたら後でそこの住所も教えてよ?」

「お前そんな事言って
彼氏に振られて転がり込んでくるなよな?」

「んな訳ないでしょ!全くもぉ…」

「んな訳あるから言ってんじゃん。
メシもろくに作れねぇし…」

「そんなのこれから練習するわよ!」

「あ〜…はいはい。せいぜい頑張れよ」

大野さんがムキになっている彼女を適当にあしらうと
「じゃぁ行くか…」と目で俺に合図をする。

大野さんに頷き返すと 色んな感情に蓋をして
彼女に軽く一礼をすると車に乗り込んでエンジンを掛けた。


さぁ!あとは帰るだけだ!

そう思ったら肩の力が抜けた。
大野さんが彼女との事を引きずっている様子もないし
色々モヤモヤすることはあったけど
帰ってしまえばもう気にする事もない。


「じゃぁな…」と言って車に乗り込む大野さんに
呆れたように溜息をついた彼女が
俺に挨拶をするつもりなのか運転席側に回ってきた。

無視する訳にもいかず礼儀として義務的に窓を開けると

「今日はわざわざありがとうございました。
ホントに口が悪くて…
ごめんなさいね。
こんな弟ですけど よろしくお願いします」

再び頭をさげる彼女に

「あ、いえ…」と俺も頭をさげる。

「………。」

え?

ちょっと今なんて?



おとうとーーーっ?!!!