☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆





大野さんが窓の外を見つめたまま
物思いに沈んでいる。

新しい彼氏が出来たと言う彼女の事を考えているのか…

この前 給湯コーナーで立ち聞きをした時に
大野さんの方が一方的に追い出されたみたいな事言ってたから
もしかしてまだ未練があるのかな…

憂いを帯びた横顔をチラッと見る。

でもさ!大野さんを振るなんて見る目がない女だよな?
大野さんの良さが分からないような女に執着しなくても
大野さんだったら その気になればいくらだって…
そんな女、別れて正解じゃね?!
そうだよ!こっちから願い下げだよ!

俺には関係ないのに段々と鼻息が荒くなる。

窓の外を見ていた大野さんが考え込んでいたかと思ったら
またスマホを耳に当てて

「あ…いつまで居んの?
俺、もう鍵持ってねぇから 居る時じゃないとダメじゃん?
…はぁ?明後日まで?!…マジか……
あ〜…とりあえず行く前に電話するわ」

通話を切ると溜息をついた。



「遠いんですか?」

「…え?」

「荷物…取りに行かないといけないんですよね?」

「ん…?…あぁ…
遠かないけど…俺、車持ってないから
会社の車借りなきゃなんないからさ…
いつも乗ってる軽だったら三台あるから
一台くらい空いてんだろうけど
デッカいのはお客さん案内する時に使うから
予定見ないと…」

困った顔で眉毛を下げる大野さんに

「じゃぁ行きましょうよ!」

「え?」

「今から!
このまま荷物取りに行けばいいじゃないっすかっ!」


そうだよ!
さっさと荷物取りに行って
早いとこスッパリ縁を切っちゃえばいいんだよ!
そんな女なんか…


「善は急げ!思い立ったが吉日ですよ!」