☆*:.。. 注!腐的妄想です .。.:*☆

 

 

 

 

 

「お疲れ様でした〜」

 

スタッフから拍手が沸き起こり

俺と智くんに大きな花束が手渡される。

 

 

「お疲れ様でした」

 

「ありがとうございました」

 

智くんと並んで四方八方に頭を下げて挨拶をする。

 

さっきまでの沈んだ気持ちも

無事に撮影が終わった安堵感で

自然と笑みがこぼれた。

 

この後は打ち上げ会場になっている店に

移動する予定だ。

 

雅紀やニノ、松潤とは店で合流する。

 

とりあえず一旦楽屋に引き上げて

休憩しながら迎えの車を待つ事になり

智くんと一緒に楽屋までの廊下を歩いて行く。

 

あれ以来 すっかり気まずくなって

最小限の連絡事項以外 言葉を交わすこともなかった。

 

智くんは俺の気持ちなんて知らないんだから

台本を見て面白がって笑ったからと言って

責める俺が間違っている。

 

そんな事は 充分過ぎるほど分かっていて

後悔していても 素直に謝ることが出来なかった。

 

折角の五人揃ってのドラマなのに

こんな後味の悪いままで終わるなんて…

 

智くんの半歩後ろを

俯いたまま歩いて楽屋の前に着くと 

ドアノブに手をかけた智くんが

 

「…とうとう…終わっちゃったね…」

 

「え…?」

 

独り言みたいに呟く声に

驚いて顔を上げた。

 

智くんが俺を振り向いて小さく微笑むと

開いた楽屋のドアを押さえてくれている。

 

「あ、ありがと…」

 

智くんの横を急いですり抜けて中に入った。