「待ってるよって…言ってあげたら?」

…待ってる?

「大チャンにさ。無理しないで…
自然にその気になるまで待ってるよって!
そしたらきっと大丈夫だよ!」

ねっ?って…
優しい笑顔の相葉ちゃんに言われて
なんだか泣きそうになる。

相葉ちゃんの笑顔って…
真夏の太陽とか、ひまわりみたいって言われるけど
柔らかく包み込むような春の陽だまりみたいで…
さっきまで苛立って、硬く絡まっていた俺の心が
ゆっくりとほどけていくような気がした。

そっか…
俺はサトシくんの事が好きで…
サトシくんは俺の事が好きで…

…それでいいじゃん。

って事だよね?

肩の力が抜けて何となく晴れやかな気持ちになる。
相葉ちゃんを見ると「OK!OK!」って
満面の笑みで頷きながら親指を立てる。


あぁ…そっか…
相葉ちゃんもずっと待ってたのか…

ニノがサトシくんへの気持ちに区切りをつけるのを…
優しく見守りながら…ずっと…ずっと…
だから二人を包む空気が
あんなに優しいんだな…

俺達も…なれるかな…あんな二人に…

いつかなれたらいいな…

ね?サトシくん…


「相葉ちゃんってやっぱり…深い男だね!」

「なんだよー!それ!」

「褒めてんだよ!」

「意味分っかんねーし!」

嬉しくなって二人でゲラゲラ笑った。