「…でさ…サトシくんに好きな人が居ても
俺の気持ちは変わらないから。
サトシくんは?…どうなの?…俺の事…」
どんな返事が来ても大丈夫。
どんなパターンにも対応出来るように
シュミレーションもバッチリだから。
「ショウくん?もちろん好きだよ!」
「へ?」
なんだか何も考えてないような明朗な答えが
帰ってきて、逆に狼狽える。
「…いや…そーじゃなくて、俺はメンバーとしてとか
友達としてとか、人として…って事じゃなくて…」
「そんな事、分かってるよ。」
ショウくんじゃないんだから…と俺を見てクスクス笑う。
そ、それって……
俺……きっと凄い間抜けな顔してる……
今、俺の事…好きって…?
…好きって言った?
一瞬ボンヤリして………状況を把握する。
マジかーーーっ!!!
なんかこんなに呆気なくていいの?
こんな事ならもっと早く気づいて
もっと早く告白してれば良かったよ~!
それからの俺は何だか舞い上がってしまって…
めちゃくちゃ喋って…
めちゃくちゃ食って…
めちゃくちゃ飲んで…
気がついたら知らない部屋のベッドの上だった。
……ん?誰ン家?
とりあえず部屋を出て……
ン?
ここ…サトシくん家だ。
何回か来て、見覚えのある廊下。
壁に掛かったサトシくんの絵。
あそこがリビングのトビラ…