ツリちゃん 16 | ミータの愛猫物語(連載)

ミータの愛猫物語(連載)

愛するにゃんこ達との悲喜こもごもを綴ります。

 今まで数多くの捨て猫を保護して、飼い主を探して

貰ってもらった。貰われなかった猫がうちに残った。

 子猫の頃からうちにいる猫は、あまり病気もせず長生き

してくれる。でも家に来るまでに野良を何年も過ごした猫は、

その間の過酷な状況ですでに体を悪くしているので、共に

過ごせた時間は皆長くなかった。

 ツリちゃんも野良の時、寿命を削ったのかなと思うけど、

うちに来た時はまだ当歳だったと思っていた。それならば

もっと長く生きられたのではと思うのだが・・。

 庭掃除に言った時に、音を聞いてすぐにやってきたツリ。

嬉しそうに、足元で私を見上げていた。それを無慈悲にも

無視した私。その時の光景は忘れられない。

 ツリちゃん、飼ってあげられなくてごめん。Iさんとこで

幸せだった?病気で死ぬまでに長く苦しんでいる猫を見る

のは、本当に辛い。長患いをして苦しまなかったことは

良かったけれど、楽に死ねた?ツリちゃん。

 ツリちゃんが膝の上で、笑っているような口元で、

嬉しそうに私を見上げる目が好きだった。

 大好きだよ、ツリちゃん!