先日、新卒者(?)の業種別の3年以内の離職率が公表されましたが、サービス業で離職率が高く、製造業は割りと低いようです。

http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20121101/ecn1211011219009-n1.htm


 離職率に差が出る原因として、上記記事にも少しあるようにサービス業ではこき使われる一方で、製造業の場合は社員教育がしっかりしているということが影響しているようです。


 しかし、さらに細かい業種分類によっても異なると思いますが、ではサービス業では居心地が悪く、製造業では良いかと言えば、それは一概には言えないのではないかと思います。


 思うにサービス業の場合、業務内容がある程度普遍的で他へ移りやすい一方、製造業の場合、業務内容が特殊でその会社のその技術ゆえに成り立つ仕事が多く、移りにくいという事情もあるように思います。

 また、サービス業の場合は、割と早い段階で責任のある立場に付く可能性が高く独り立ちが早いと推測されるのに対し、製造業の場合は、3年は見習い等、それなりの責任を負うようになるまで時間がかかるということもあるように思います。


 因みに、特許事務所の場合、自分が弁理士試験の勉強を始めた頃は10年同じ事務所にいると最古参になったりしていたようです。

 実際に、昭和や平成初期ぐらいに登録して現在は事務所を持たれてる先生の経歴を観てると、2年以下の経験で何箇所か移られたり、(その前に会社の経験があったのでしょうが)半年ぐらいの事務所経験で独立されたといった人は珍しくありません。

 しかし、今では同じ事務所に10年以上いる人って普通になって来ているのではないでしょうか。

 では特許事務所の居心地が良くなったかと言えば、全然そんなことない、というかクライアントの要求は年々厳しくなる上、給与は年々減少という状態で、むしろ悪化しているでしょう。移りたいけどあてがないから、仕方なく居続けているという人が多いんじゃないですか。


 ということで、離職率の高低と職場の満足度の高低は、必ずしも比例しないように思います。

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