鎌倉でとても素敵なカフェを見つけました。「大佛茶廊」
おさらぎさろう、と読みます。
ここは、大正8年に建てられた茅葺き屋根に数寄屋造りの邸宅。大佛次郎さんという小説家のお屋敷だったそうです。
鶴岡八幡宮に寄った後、出て左手の郵便局の辺り。住宅街の中で、小町通りの人通りが嘘のように静かで落ち着いた環境の中にあります。
大佛次郎さんは、猫を生涯の伴侶、と呼ぶほどの猫好き。500匹以上の猫の面倒を見たとか。この庭でいろんな猫が寛いでいたのでしょうか。猫はいませんでしたが、鳩が羽を広げて長い時間休んでいるのが、お座敷から見えました。
抹茶を頼むと爽やかなブルーの茶碗で出て来ました。アンティークのものだそうです。お品が運ばれて来たと同時にお会計なので、好きなタイミングで茶廊を出ることができます。こちらの気を遣わせない「気づかせないおもてなし」を感じました。子連れにもとてもいいですよ。
ついつい長居してしまって、2時間近く居座ってしまいました。なんだか、おじいちゃんの家に来たような心地よさ。
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おじいちゃん、と言うと、わたし自身は京都出身ですが、祖父は鎌倉の出身です。この大佛次郎さんの邸宅の前に、祖父は幼い頃住んでいたそうです。鶴岡八幡さんに見守られて、幼い祖父がこの辺りを走り回っていたのか、と思うと、頬が緩みます。息子も大佛茶廊のお庭で走り回らせて頂きました。
関東大震災の時もここにいたそうです。戦争に行った時もこの家の間取りや庭の雰囲気を書記として描いていたようです。祖父は、祖母と結婚し、京都宇治に住むことになります。私の実家の庭は、祖父が戦争中、「生きて帰ったらこんな庭を、」と思っていたその庭に近いようです。祖父の亡き今、真実はわかりませんが、祖父の浪漫に想いを馳せたひと時でした。
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