指定廃棄物最終処分場問題について(その4) | あみなかブログ
2015-12-29 17:22:21

指定廃棄物最終処分場問題について(その4)

テーマ:◆環境・生活・警察

○最終処分場を受け入れる危険性等について、環境省の見解は?


・津波(市の津波ハザードマップでは避難対象地域となっている)のリスクは?


→候補地の地盤高は4m程度あり、巨大地震が起きた場合に想定される最大の津波高は3m程度。さらに防潮堤を設置することで津波対策を図るとしています。




・液状化(県の液状化マップでは液状化危険度最高ランクの地区となっている)のリスクは?


→地下の固い地盤まで基礎杭を打つなどの対策工を十分に行えば対処可能としています。


・東京湾に隣接しているリスクは?


→最終処分場は水を出さないので漏出はない。地震等でも壊れないよう堅固な施設を造る。万が一漏出しても、ベントナイト混合土等で外部への流出を防ぐとしています。


・工場地帯隣接のリスクは?


→県の基準では建物から50m以上離れていれば処分場を設置できることとされています。


・人口密集地に隣接するリスクは?


→選定手法を踏まえ総合的に選定したもので、十分な距離があるとしています。


・地価下落など風評被害のリスクは?


→風評被害が生じないよう、十分に説明をしていくとしています。


・健康へのリスクは?


→試算によれば、覆土によって遮蔽された施設の境界から2,150メートルの場所(およそ、施設から最寄りの住居までの距離)で、1年間に受ける追加的な被ばく量は、1000兆分の2マイクロシーベルトであり、自然界から約1000億分の3秒間に受ける被ばく量と同程度のため、周辺住民への健康に対する影響は無視できるレベルとしています。


・3700トンの指定廃棄物を搬送するリスクは?


→指定廃棄物が飛散・流出しないよう、容器などに収納するほか、密閉式の車両を使用するか、遮水シートで覆うなど、雨水が浸入しないよう搬送するとともに、住宅街や通学路を避けたり、運送の時間帯に配慮するとしています。


・受け入れた場合のメリットは?


→環境省は指定廃棄物を保管している5県が対象の地域振興費を50億円予算計上しています。

具体的には不明ですが、最終処分場を受け入れれば、1県当たり10億円程度の地域振興費が国から予算措置されるものと考えられます。


○市長、市議会、自治会の見解は?


平成27年6月8日、千葉市議会は、「千葉市内での指定廃棄物処分場・建設候補地・選定について再協議を求める決議」を採択し、翌9日には環境省へ申し入れました。そして、翌日10日、千葉市長も、環境省に同趣旨の申し入れを行いました。


また、7月29日、千葉市町内自治会連絡協議会(市連協)も市長に対し、候補地選定を白紙に戻し再選定するよう環境省に申し出ることを要望しています。


そして、12月14日には、環境副大臣が千葉市を訪れ、処分場建設のための詳細調査の実施について改めて協力を要請しましたが、千葉市長は「市民の理解は得られない」としてこれを拒否しました。


あみなか肇の指摘


・人口密集地に処分場は不適


環境省は、長期保管施設の堅固さ、液状化対策、津波対策、海への漏出対策等の技術論において、しっかりとした対策を講じるので安全だとしていますが、福島での事故を目の当たりにした我々からすれば「安全神話」は崩れ去っています。万が一の時を想定すれば、人口密集地のすぐそばにこれらの施設を設置することはリスクが高く、到底容認できません。


・千葉県の地域事情が一切考慮されないなど多くの問題


他県では、地域の独自事情として、観光地が候補地選定から除外されたり、分散処理が検討されるなどしています。千葉県だけは、他県以上に候補地の範囲を広げる一方、独自事情が考慮されないなど、今回の選定にあたっては多くの疑念が生じざるを得ません。


・再検証が不可能なデータは受け入れ不可


前頁の総合評価一覧表では、候補地が所在する市町村名までは分かりますが、それより細かいデータは一切公表されていません(民有地のため、プライバシー保護の観点から公表不可とのこと)。


これでは、第三者が、環境省が公表した上記データの信頼性を検証することができません。環境省のデータをただ信じるしかない状況は大きな問題と考えます。現に、栃木県では、県が設置した有識者会議が、環境省が候補地選定に使用した国立公園等のデータに欠落等の誤りがあることを指摘し、環境省もこれを認めたところです。また、環境省は千葉市議会に提出した資料に誤りがあったことも認めています。


そもそも、住民に公表できない資料をもとに選定すること自体に問題があり、詳細を公表することができないと分かっている民有地を候補地選定の対象としたことにも問題があると考えます。


以上を踏まえれば、環境省に対し、候補地の選定を白紙撤回するよう引き続き求めざるを得ないと考えます。また、あらためて保管自治体での分散処理を検討するなど、住民の意見に十分配慮した対応を求めていく必要があると考えます。


(了)


千葉県議会議員

あみなか肇



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