元日の大地震から今日で半年経つのですが、能登はまだ復興に至っていません。

 

また今日は、金沢では氷室の日でもあり、お朔日ということで早朝5時半より月次祭(つきなみさい)を奉仕し、あわせて英国より無事御帰国なされた両陛下の還幸啓奉告祭を斎行いたしました。

 

 

さて、6月末日の昨日は、大安の日曜ということもあって、まず午前10時より金沢市横川2丁目で地鎮祭を奉仕いたしましたが、土砂降りの雨でした。

 

 

続いて、午前11時半より同じ横川2丁目で地鎮祭をおこないました。

 

 

そして、宮司を兼務する金沢市久安1丁目鎮座の延喜式内・御馬神社へ、夏越大祓並びに茅の輪神事の奉仕のため、お昼過ぎに向かいました。

 

 

前日、総代さんたちと河北潟で茅萱(ちがや)を刈って奉製した茅の輪は、まだ青々としています。

 

 

大祓式は午後4時からでしたが、事前に参詣される方も多いので、総代さん方と3時間前から諸準備をおこないました。

 

 

 

大祓は「祭」ではなく「式」なので、神饌(しんせん)を供えなくてもいいのですが、そこは田舎流のやり方で、神饌を奉り玉串(たまぐし)の奉奠(ほうてん)もあります。

 

 

なお、夏越大祓のみ、お魚でなく“氷室竹輪”を神饌として捧げます。

 

 

歴代の総代会長よりご奉納いただいた、金沢伝統の氷室まんじゅうや謹製のお米や野菜も神前に献じました。

 

氷室万頭は、祭典後、参列者全員におさがりとしてお分ちしました。

 


 

そして、雲脚(うんきゃく)には、祓物として氏子の方々より寄せられた人形(ひとがた=形代)を奉載し、大祓式で祓い清めます。

 

 

社殿内には、動力のエアコン(業務用)2器が拝殿両側面に設置されているので、外は蒸し暑くても中はとても涼しいです。

 

この他、社務所内の事務室や座敷にも全てエアコンが設置されております。

 

 

末社の稲荷社にも神饌(しんせん)を供しました。

 



 

しかし、元日の能登半島地震で、御社殿も少なからず被害を受けました…。

 

 
本殿階下の階段や大床(おおゆか)の板目に隙間が出来て、踏むとギシギシ音がするようになり、本殿内陣や幣殿の横板にも隙間が生じ、柱にもひび割れが確認されました。
 
なので、先週、この神社を建てた宮大工さんに4日間かけて修復していただきました。
 

 

午後4時、祭典が開始され、神役のFさんとともに奉仕いたしました。

 


 

引き続き、茅の輪くぐりの神事をおこないましたが、なんとか小雨模様となりました。

 

 

祭員のFさんは、人形(ひとがた=形代)を置いた雲脚(うんきゃく)を奉持しています。

 

これを奉じて茅の輪くぐりをおこないます。

 

 

本来は、茅舟(かやぶね)を作って、これに人形を奉じて茅の輪をくぐり、後で川に流すものですが、住宅密集地であるので氏子区域を流れる伏見川に流すと苦情が寄せられますので、後日茅の輪とともにお焚き上げいたします。


 

茅の輪くぐりの神事は、8の字を描くように、左、右、左と3回くぐり、その都度私の先導で以下の神歌を奉唱していただきました。

 

 

①「水無月の 夏越の祓する人は 千歳の命延ぶといふなり」

②「思ふこと みなつきねとて麻の葉を きりにきりても祓へつるかな」

③「宮川の 清き流れに禊(みそぎ)せば 祈れることの叶わぬはなし」

 

 

最後は、参加のみなさんに「おめでとうございます」と申し上げて、すべての神事を終えました。

 

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