日本の五輪の歴史(8) | 俳句の里だより2

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夏季大会(8)

 

ここでは日本の五輪(夏季、冬季)参加の歴史を紹介しており、まずは夏季大会の歴史について、前回に続き紹介する。前回は、1996年の第26回アトランタ大会(米国)と2000年の第27回シドニー大会(オーストラリア)について紹介したが、今回は2004年の第28回アテネ大会(ギリシャ)と2008年の第29回北京大会(中国)について紹介する。

 

〇2004年の第28回アテネ大会には、日本から312人の選手(男子141人、女子171人)が、陸上、水泳(競泳、飛込、シンクロ)、サッカー、テニス、ボート、ボクシング、バレーボール(バレーボール、ビーチボール)、体操(体操、新体操、トランポリン)、バスケットボール、レスリング、セーリング、ウェイトリフティング、自転車競技、卓球、馬術、フェンシング、柔道、バドミントン、ソフトボール、射撃(ライフル、クレー)、カヌー、アーチェリー、野球、トライアスロン、テコンドーの25種目に参加し、日本のメダル総計は金16、銀9、銅12の計37個だった(金メダル数は世界5位、総メダル数は世界6位)。

 

金メダルは、陸上(男子ハンマー投げ)の室伏広治、同(女子マラソン)の野口みずき、競泳(男子100m,200m平泳ぎ)の北島康介(2冠)、同(女子800m自由形)の柴田亜衣、体操(男子団体総合)の冨田洋之ら6人、レスリング(女子55Kg級)の吉田沙保里、同(女子63Kg級)の伊調馨、柔道(男子60Kg級)の野村忠宏(3連覇)、同(男子66Kg級)の内柴正人、同(男子100Kg超級)の鈴木桂治、同(女子48Kg級)の谷(田村)亮子(2連覇)、同(女子63Kg級)の谷本歩実、同(女子70Kg級)の上野雅恵、同(女子78Kg級)の阿武教子、同(女子78Kg超級)の塚田真希の(計16個;陸上2個、競泳3個、体操1個、レスリング2個、柔道8個)である。

 

また、銀メダルは、競泳(男子200mバタフライ)の山本貴司、水泳(シンクロ)の立花美哉・武田美保(デュエット)、チーム(立花美哉ら9人)、体操(平行棒)の冨田洋之、レスリング(女子48Kg級)の伊調千春、自転車(男子チームスプリント;伏見俊昭ら3人)、柔道(男子90Kg級)の泉浩、同(女子52Kg級)の横沢由貴、アーチェリー(男子個人)の山本博の計9個、銅メダルは、競泳(男子100m背泳ぎ)の森田智己、同(男子400mメドレーリレー)の北島康介ら4人、同(女子200m背泳ぎ)の中村礼子、同(女子200mバタフライ)の中西悠子、体操(あん馬)の鹿島丈博、同(鉄棒)の米田功、レスリング(男子フリー・55Kg級)の田南部力、同(男子フリー・60Kg級)の井上謙二、同(女子72Kg級)の浜口京子、セーリング(男子470級)の関一人・轟賢二郎、ソフトボール(女子;上野由岐子ら15人)、野球(男子;松坂大輔ら24人)の計12個である。

 

本アテネ大会で日本は合計37個のメダルを獲得し、1984年ロサンゼルス大会の32個を抜いて史上最多のメダル獲得数となった。男子ハンマー投げの室伏広治は、金メダルを獲得した選手が薬物違反で失格となり繰り上げで金メダルを獲得した。女子マラソンで野口みずきが前回大会の高橋尚子に続いて金メダルを獲得した。競泳で北島康介が男子平泳ぎの2種目を制し、日本競泳史上初となる1大会個人2種目制覇を達成した。また、女子800m自由形で柴田亜衣が金メダルを獲得した。体操男子団体で日本が1976年モントリオール大会以来28年ぶりとなる金メダルを獲得した。本大会から新種目となったレスリング女子フリーで55kg級の吉田沙保里、63kg級の伊調馨が金メダルを獲得した(これ以降、吉田沙保里は3連覇、伊調馨は4連覇の偉業を達成した)。柔道では男子60kg級の野村忠宏が前人未到の3連覇、女子48kg級の谷亮子が2連覇を達成するなど金メダル8個を獲得した。

 

〇2008年の第29回北京大会には、日本から339人の選手(男子170人、女子169人)が、陸上、水泳(競泳、飛込、シンクロ)、サッカー、テニス、ボート、ボクシング、バレーボール(バレーボール、ビーチボール)、体操(体操、新体操、トランポリン)、レスリング、セーリング、ウェイトリフティング、自転車競技、卓球、馬術、フェンシング、柔道、バドミントン、ソフトボール、射撃(ライフル、クレー)、近代五種、カヌー、アーチェリー、野球、トライアスロン、テコンドーの25種目に参加し、日本のメダル総計は金9、銀8、銅8の計25個だった(金メダル数は世界8位、総メダル数は世界10位)。

 

金メダルは、競泳(男子100m,200m平泳ぎ)の北島康介(2冠、2連覇)、レスリング(女子55Kg級)の吉田沙保里(2連覇)、同(女子63Kg級)の伊調馨(2連覇)、柔道(男子66Kg級)の内柴正人(2連覇)、同(男子100Kg超級)の石井慧、同(女子63Kg級)の谷本歩実(2連覇)、同(女子70Kg級)の上野雅恵(2連覇)、ソフトボール(女子;上野由岐子ら15人)(計9個;競泳2個、レスリング2個、柔道4個、ソフトボール1個)である。

 

また、銀メダルは、陸上(男子400mリレー)の朝原宣治ら4人、体操(男子個人総合)の内村航平、同(男子団体総合)の内村航平ら6人、レスリング(男子フリー・55Kg級)の松永共広、同(男子フリー・55Kg級)の湯元健一、同(女子48Kg級)の伊調千春、フェンシング(男子個人フルーレ)の太田雄貴、柔道(女子78kg超級)の塚田真希の8個、銅メダルは、競泳(男子200mバタフライ)の松田丈志、同(男子400mメドレーリレー)の北島康介ら4人、同(女子200m背泳ぎ)の中村礼子、水泳(シンクロ)の原田早穂・鈴木絵美子(デュエット)、レスリング(女子72Kg級)の浜口京子、自転車(男子ケイリン)の永井清史、柔道(女子48kg級)の谷亮子、同(女子52kg級)の中村美里の計8個である。

 

本北京大会では、競泳の北島康介が男子平泳ぎ100m、200mでアテネ大会に続く2大会連続2種目制覇を達成した。レスリング女子では55kg級の吉田沙保里、63kg級の伊調馨が2連覇を達成した。陸上競技男子4×100mリレーで日本が銀メダル獲得、男子トラック種目では史上初のメダルだった。同じく、フェンシング男子フルーレ個人で太田雄貴が日本フェンシング史上初のメダルとなる銀メダルを獲得した。柔道では女子63kg級で谷本歩実が史上初の2大会連続オール一本勝ちによる連覇を達成した。女子48kg級で3連覇が期待された谷亮子は銅メダルだった。また、本大会をもって五輪種目から外れることになっていた野球とソフトボールは、野球では3位決定戦でアメリカに敗れ4位だったが、ソフトボールは決勝でアメリカを下し、初の金メダルを獲得した。