父の目に美少女となり卒業す 藤江駿吉
句集『錦木』より。
お嬢様が、小学校を卒業するときの一句です。
子供だと思っていたものが、
段々と大人になってゆく娘は、
正視するのもはばかられるほど、眩しかったのでしょう。
それでも、まだ、十二歳です。
本当に輝くような少女となるのは、これから。
おそらく、これ以降は、
俳句に詠むこともできないほど、美しくなられたことでしょう。
父なれば、なおのこと。
嬉しいのか、悲しいのか分からない、
父親の思いを詠みあげているようです。
共感されるお父様も、世の中には多いことでしょう。
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カノン