私の日本『良い大国』論について一黙さんからコメントをいただいた。このコメントで気づかされたことが多々ある。コメント欄に置いておくのは宝物をしまっておくのに等しいから、ブログで取り上げさせていただく。

もともと、この日本の「大国論」は一黙さんのブログ2017年12月23日 のブログ<「1000兆円! 国民一人当たり800万円以上!」ではなかったのかぁ?w>への感想から生まれた概念なのだ。12月31日の私のブログから始まっている。言い換えると一黙さんが日本は「凄い国」なんだぞと胸張って言いなさい、と言ってる様なブログを書かれたので触発されてこうなった。

私が日本大国論を書いたきっかけは、2017年の年末になるまで、私の中に日本が「大国」だと言う意識がなかったことに自分が驚いたのです。それで、ちょっと待てよと。「日本は大国じゃないの?」と思い始めたことにあります。

おそらく世界は日本を「大国」と意識していなかった風潮がある。世界はアメリカの庇護下にあり、軍事基地を置かれて、せいぜい「アメリカの子分」で、中国が言う「小日本」を受け入れている自分がいたことに気付いたと言っていい。これは告白です。

過去はリベラル陣営にいて、民主党政権の政権交代を支持していたのに、その3年間で思想的転向をせざるを得なかった。さらに安倍政権下での中国・朝鮮問題と日米同盟を見て、その流れの中で、<日本は『大国』であると言う意識を持たないといけない>と言う思いに至った。そうでないと国を危うくすると言う思いがした。特に村木何某の発言がメディアで為されて、これは余りにも酷い事態にあると思った。次にアメリカとの関係の変化なのだ。戦後70年、日米関係は逆転している。かつて太平洋をめぐって戦ったのは、日本のためであり、アジアのためであった。ところがその本来目覚めて変化しなければならない国が世界の秩序に挑戦している。

アジア・太平洋地域を考えただけでも、戦前の秩序は日本がその地域を秩序づくっていた。だが戦争に敗れてアメリカが日本に代わったが、ベトナムを攻撃し、敗れて東南アジアからアメリカは手を引かざるを得なかった。そこに中国がカンボジアやミャンマー、マレーシアに入り込んでいった。もし、日本が東南アジア諸国を秩序立てていたら、今の姿とは違っていただろう。

ただ私も『大国』という概念にこだわっていて、『大国』の概念には良いイメージがないのも事実だ。そこから私は『良い大国と悪い大国論』に思いついた。そしてその『良い大国』の理論的支柱を、玄洋社の頭山満の言葉に見出した。

『道義の国』という理論でした。日本は戦前も戦後もそれを実践してきたのです。そうあらんと欲して。西欧の『大国』論とは違う『大国』が現れたことによって西欧が束になって日本を叩いたのが第二次世界大戦の日本編です。戦いには敗れても「戦争の大義」において勝利したのは日本です。それをアメリカが隠し、日本を貶めた路線を敷いた。それに乗って中国・朝鮮は日本をさらに貶めようとして日本に挑んできた。日本は「小日本」であり、アメリカの「属国」だと言う意識のもとで。ところがその理屈が破綻し始めている。

なぜか、日米関係が変化したのです。アメリカの秩序を支えているのが日本と言うことがわかってきたことです。日本抜きに今のアメリカは存在できないほどになってきている。その補完関係がとても大きいものとなっているのです。そのような変化を前提にして日本大国論が私の意識の中に生まれてきました。私の中での変化を明らかにしたうえで、一黙さんのコメントを紹介して、自分の意見を述べたいと思います。

 

<自覚無き“地域大国”ニッポン>

推摩 一黙@ネコ耳っ娘絵でも描くか…… 2018-01-05 23:04:27

日本は「軍事力が大国でない」から「大国ではない」のではなくて、「大国であるコトに懲り懲り」してるから自国のコトを大国と「認めようとしない」ダケだと思いますw

 

*この視点はなかった。凄い指摘です。『大国』意識が《負》に意識として日本人に植え付けられていることの表れだと言えましょう。大国であることに「良いことがない」という意味す。「いいことがなのにどうして『大国意識』が必要なの?」ということでしょう。過去にそうあって、戦争で国が破壊されたと言うこと、また「犯罪意識」を持たされたことが『懲り懲り』の原因だと言えます。なるほどね、思いました。私の中にもそれはあって、自分でも『大国』という言葉を使うことに抵抗があったのも事実です。


実際は予算規模でも欧州諸国と遜色は無く、むしろ海軍規模でいえば米国に次ぐ世界二位の大海軍国! ですw
同じ英国が通常型とはいえ空母を維持できず造るなり売り飛ばさざるをえず、辛うじて核戦力維持のため原潜を保持していますが青息吐息です。中共は盛大に軍拡を行っているように見えますが、陸軍や武装警察は長い国境と、何よりも国内の反乱を恐れて治安維持で一杯一杯ですし。中国海軍は“典型的な沿岸海軍”で長期の遠征・海軍兵力派遣はそのキャパを越えています(^o^;)
日本は九条の呪縛と
1%枠なんていう縛りでも今でも十分に世界から見れば軍事大国です┐( ̄ヘ ̄)┌

 

*いや、まさにご指摘のとおりでしょう


さて、日本を「大国」と見なさないのは実はといいますと日本人ダケでしょう。口では「小日本!」とか罵りつつも中国も本心では『日本を恐れて』います。そもそも世界三大国家として欧米日が今の世界の国際外交と経済を動かしていますが、欧州は28ヵ国を束ねてやっと世界の一角を占めているというのに、日本は米国共々“一国”で世界三極の一角を占めていますw

 

*私も大国と見做さないでいた内の一人でしょうね。まあ、たしかに、日本は一国で経済圏を確立していますよね。

 

超大国で三億五千万人を越える移民大国、米国ならともかく、日本は小さな四島と単一言語単一民族でですよ?w
日本を「小国」だというなら、世界にはアメリカ以外、「大国」は存在しないでしょう(棒
国土の広さや人口規模だけなら日本を越える国はそれこそいくらでもあります。しかしそーした国を「大国」と呼ぶでしょうか?
呼んじゃあいませんw
しかしながら日本人には「大国意識」はありません。
……と、いうより「大国であろうとすることに懲り懲り」しているというべきでしょう┐( ̄ヘ ̄)┌
戦前、明治の開国を期に国際社会に飛び出した日本は欧米列強に追いつけ、侮れぬよう背伸びし“大国であろうと”して来ました。(続く)
結果、大陸(中国)でこそ権益争いで欧米と諍いましたが、アジア太平洋地域で南太平洋などで国際連盟から“統治委任”を任されました。
すなわち朝鮮併合も含めてアジア太平洋地域の地域の秩序を守る大国として戦前から世界が認める所だったのです。
さて、しかし最後の植民地候補である中国大陸を巡る対立と、中ソのアカの謀略によって日本は欧米との大戦に突き進みます。
その結果、いったんはインド以東から欧米列強を叩き出す暴れっぷりを見せたものの破れます。
そして、戦後占領期のGHQの占領政策と九条押し付けによって骨抜きにされ……というのもあったんですが、実際は足掛け中国大陸から太平洋戦争まで15年の長きにわたる戦争にスッカリ飽き飽きしていた日本人は「外へ、世界へ影響を与える」コトに懲り、無関心になってしまったんです(´_`。)
と、いいますか「他国に日本の価値観を押し付ける」虚しさ徒労に高い授業料となりましたが知ってしまったんです。
なので、昨今の日本ブームも「喜んで」こそいますが、積極的に押し付けたり、教えようとはしていません。
日本の影響力はそのように世界から“注目”され“羨望の的”となっていますが、それは文化や技術、歴史にのみならず、『現実的な外交軍事経済面』にも至ります。特に経済面で突出していますが、実はといいますと地域の安全保障と貿易の自由においても日本はアジア太平洋地域のリーダー = 地域大国として見られています。これは日本人が否応なく、課せられた責任です。

 

*日本は>地域の安全保障と貿易の自由においても日本はアジア太平洋地域のリーダー = 地域大国として見られています。そう思います。でも世界が見る眼と国民が<謙虚>事とは多少違うかなと思い始めています。

 

世界では、北米と中南米をアメリカが、地中海地方とアフリカ、中東を欧州が“地域大国”として何かあった時、面倒を見るという暗黙の了解がありますが、日本の場合はアジア太平洋地域とインド、中東東部(サウジ等)がその責任範囲となっています。
実は中国のアホがその日本の地位を狙ってますが、AIIBも一帯一路も「我田引水」で中国の我欲が先走っている上に、実力が伴っていませんからまるでお門違いですw

 

*実際の話、中国の夢見る人達が始めたわけですが、この「大国意識」が一人浮き上がっているわけですよ。

 

一方で、日本はアジア金融危機でもリーマンシュックでも、黙々とアジア太平洋地域の経済秩序を救いましたし。

アジア開発銀行から日本独自の二国間援助やODA、さらにはTPPでも結局は主催主導し責任を担っています。
この他、内戦にあった国への仲介や復興支援まで日本はいわば「オラが村の名主、村長」がごとくコトあれば世話を焼いてきましたw
それでいて「見返りを求めず」大国としての責務を果たしてくれるんですから、そりゃ日本は信頼され頼られるワケですわw
日本にすれば「平和で秩序だった国際貿易環境」が維持されているだけで充分に利得があるんですがw
このように日本という国と
日本人は「自覚無き」大国の国民というべきなんでしょう。
これから先もこーしていられるかは分かりません。
ですが、日本にとっても世界にとっても今が一つの理想的な形であることは間違いないでしょうね。
推摩 一黙@ネコ耳っ娘絵でも描くか…… 2018-01-05 23:04:27

 

日本にとっても世界にとっても今が一つの理想的な形であることは間違いないでしょうね。

と一黙さんもわかっていらっしゃる。

 

世界で「大国意識がない大国」が二つある。日本とインドです。日本はかつて「大国になろうとした」が大怪我をして、『大国になろう』という意識に「懲り懲り」した。

インドは、「大国意識がないけど文字通りの大国」なんだけど、いわゆる「大国意識」がない国民なんです。

昔から「大国意識」で固まっているのが中国ですね。『我欲の大国』と言えばかつての植民主義の大国でした。中国は19世紀の『大国主義』の「大国」なんですね。

「自国の価値観を押し付けるむなしさ」と言うのは、日本が朝鮮と中国に対して行った行為でしょうね。近代化の必要性を求めたのが通じませんでしたし、かえってその反動で日本は酷い目にあわされていますからね。

まあ、今の若者はそうは思わないかもしれない。70年の間、日教組のおかげでアメリカの日本冒涜・自虐史戦略は上手くいきました。途中までは朝鮮にも中国に悪いことをしてきたから償わなければと、人の良い日本人は素直にそう思っていましたね。だけどバブルがはじけたり、東日本大震災で困窮しているときに、手を差し伸べた多くの国々とは対照的な行動をとったのが2国でしたね。

アメリカの思惑を超えて自制の効かなくなった韓国の日本下げ行為が、日本人の危機感を呼び起こしましたね。アメリカも朝鮮人を理解していなかったと言うのもありますね。それはまた私が言わんとすることとは別問題なのでこれ以上言いません。

でも彼らのどの超えた日本叩きによって、今の若い世代も多くの疑問を持つようになったでしょう。シールズなどと言う相変わらずの共産党の

手足になるグループはいますが、世代を代表するものではないですからね。

 

日本は「大国としての自覚」を持つ必要がある。その自覚こそ

日本は道義の中心とならねばならぬ。それが日本の世界に対する大使命である。》

なのですね。この自覚こそが日本を日本とする根本でしょう。左翼とか進歩派とかリベラルといkリベラルとか「市民」とかを名乗るグループ、勢力にはこの観点が抜けています。「悪」だと自分勝手な道徳的価値観で判断し、批判したりすることが目的になって、手段にしても見境なく振る舞います。彼らの行動の中にはこういう思想はありません。

日本国民の一大使命で、正道のためには進んで国を以て斃れるの精神を貫いてこそ却って国を興し、また世界人類の上に貢献する所以となる。ただ人の国を征服してこれを略奪し、苛斂誅求して他の弱小国を苦しめるようでは、国というものの尊厳はありようがない。》

《何も切り取り強盗の真似をして領土を広くすることはいらぬ。目先をかすめて富を増すこともいらぬ。道を行い、敬愛の心を以て宇内万邦に対してさえいれば、国は期せずして世界の鑑と仰がれるに違いない。 》

「道を行う」とは古代中国の哲学的命題に帰ることです。またそれを実践することです。「人を征服してこれを略奪し、弱小国を苦しめる」、さらに「目先をかすめて富増やす」国が身近にあるが、「大国」としての《尊厳》など皆無です。図体だけがデカい大国の力任せの振る舞いこそ、日本とは真逆にあると言ってよい。

近代は「大国になる競争時代」と言っていい。その「大国観」は頭山満の否定するものであり、彼が目指したものとは間反対にある。

それらは『悪い大国』であって、日本の道と違う。我々が目指さねばならないのは『世界のための大国』=『良い大国』=『道義の中心』なのです。

First Others before Me それができる力をもつことこそ大国の道だと言えるでしょう。

日本国は経済的にも、その与えるソフト的な文化の影響も大きいのです。軍事力も中露に比べれば小さいかもしれないが、アメリカを補完しえる戦力をもつ。世界からすれば十分に「大国」なのです。

ただ我々はこの日本がどういう『大国』なのかを知りません。

日本人が「どういう大国になるべきか」を十分に認識することが今求められている、と言えるでしょう。