将来の進路に家庭裁判所調査官 | michiruの書斎

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年を取って、初めて分かることは多い(68歳)
 表現は、1に、事実にもとづき、2に、論理性があり、3に、人を幸福にするものでありたい(69才)。私の人生にはに浮き沈み、紆余曲折があった。だからと言って、どれが幸福で、どれが不幸だと言えなかった(70歳)。

 児童生徒の皆さんが将来の進路について新聞紙上で語っているのを見ます。多くは保育士、看護師、教師などですが、何方もこれらの仕事を見て知ってのことと思われます。
 私も、親が教師だったことから、先は教師になろうと思っていましたが、大学卒業間近になって、教育学、心理学、社会学を学んだ者に家裁調査官試験があることを知りました。
 合格して採用されてみますと、初任者は北海道から沖縄まで、一堂に会する程の少数で、初任から昇任時、その他節目の研修がとても充実して、万遍なく実務知識を得ることができました。中心的には、非行少年を更生させるために心理学や社会学、教育学の知識を活用した調査、そして処遇についての意見を出しますが、時に直接少年を指導します。離婚、親権、後見、相続などの家事事件にも携わります。
 こうして、少年法、親族法、相続法にも現場で携わって、その詳細にわたる知識を得ることができました。家裁が、法学部出身の法律家ばかりでは、できることは限られてしまいます。家裁の家裁たる所以は調査官の居ることです。
 児童、生徒の多くが、家裁の人つまり家裁調査官を将来の選択肢に入れていただけるなら幸いです。