参考。




どうも、第八天魔王です。


先日、各校の長所と短所をまとめた「21世紀枠まとめ」なる記事を書いて投稿しましたが、ハッキリ言います。


泡沫候補まで懇切丁寧に書き連ねたあんなものは、にわかファン向けの建前でしかありません


候補は別海から鶴丸まで計9地区9校いますが、ピンキリの差が大きく、うち4校は論ずるに値しません。


とっとと弾いて5校のみ取り上げていきたいと思います。





ではオミットする4校を理由付きでササッと紹介。


富山北部

直近の成績や県・地区での戦いぶりは悪くないが、同県勢から昨春選抜で選出された氷見と比較すると見劣りし、正直「完全下位互換」と言わざるを得ない。


帝京大可児

ただの中堅私学。論外。


岡山城東

ブランクが20年とギリギリのライン。96春選抜では4強入りしており自力出場の困難性が見出せない。

練習時間のハンデも岡山城東が朝1時間と放課後1時間半の計2時間半なのに対し、鶴丸が平日1時間と他候補よりまだマシな為、アピールポイントとしては弱い。

また進学校という強みも、県1・2を争う仙台一・水戸一・鶴丸と比べると格落ちし、こちらもアピールポイントとしてほぼ機能せず。

実力偏重の選考になったとしても田辺という強力なライバルの存在が痛すぎる。


大洲

史上稀に見る大凶作の中で推薦されており、県8強止まり。終戦スコアも見るに堪えず絶望的。


以上。





さて本題。来春選抜の21世紀枠を争う5校についてまとめていく。

※クソ長いので結論だけ見たい方はスクロール推奨

ただし形式的に長所と短所を書き連ねるのではなく、何を武器にどういった部分で勝負するかを軸にまとめていく。

まずはじめに争いの構図から説明すると、

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】仙台一(戦績十分な伝統進学校)

この絵面を、伝統進学校の鶴丸が「地域性」の大義名分で仙台一に戦を仕掛け、水戸一は場外からドデカい大砲をぶっ放し、その隙に田辺は金属バットを持ち構図そのものを破壊しに行くという格好。

各校の強みを簡単に羅列すると

別海
①快進撃繰り広げ北海に8回表まで1-2の善戦。4強入りは当校史上初の快挙
②部員16人と少数。地元出身者が多く占める
③最も近い市街地には車で1時間半という僻地
④創意工夫を凝らした練習(冬場の過酷な環境下)
④生乳生産量日本一を誇る酪農の町
⑤選出されれば甲子園初出場

仙台一
①地区大会に春秋連続で出場。光星に春は惨敗も秋は惜敗と確かな成長が可視化されている
②他の模範・地域貢献活動
③旧制中学の流れを汲む伝統進学校

水戸一
①エース右腕小川は地区予選から30イニング連続無失点、県大会では3戦連続完封の好投
②旧制中学の流れを汲む伝統進学校
③OBには野球殿堂入りした飛田穂洲氏、石井連蔵氏

田辺
①県大会では市和歌山、智辯和歌山の双璧を正面突破し準決勝。地区大会初戦では京都国際相手に延長戦を戦い抜くも惜敗
②野球人口拡大のための普及・交流活動
③地域貢献・環境美化活動
④旧制中学の流れを汲む伝統校

鶴丸
①県大会では優勝候補の鹿児島実に勝利。れいめいにはサヨナラ負けも4強入りと健闘
②創意工夫を凝らした練習(場所・時間の制約)
③選出されれば99年ぶり。創立130周年
④旧制中学の流れを汲む伝統進学校


これをジャンル別に色分けすると

:戦績(印象特濃
:地域貢献
:創意工夫
:外的要素
:旧制中学(進学校は

黒:唯一無二の強み(少数部員・野球教室etc.)

別海
①快進撃繰り広げ北海に8回表まで1-2の善戦。4強入りは当校史上初の快挙
②部員16人と少数。地元出身者が多く占める
③最も近い市街地には車で1時間半という僻地
④創意工夫を凝らした練習(冬場の過酷な環境下)
④生乳生産量日本一を誇る酪農の町
⑤選出されれば甲子園初出場

仙台一
①地区大会に春秋連続で出場。光星に春は惨敗も秋は惜敗と確かな成長が可視化されている
②他の模範・地域貢献活動
③旧制中学の流れを汲む伝統進学校

水戸一
①エース右腕小川は地区予選から30イニング連続無失点、県大会では3戦連続完封の好投
②旧制中学の流れを汲む伝統進学校
③OBに野球殿堂入りした飛田穂洲氏、石井連蔵氏

田辺
①県大会では市和歌山、智辯和歌山の双璧を正面突破し準決勝。地区大会初戦では京都国際相手に延長戦を戦い抜くも惜敗
②野球人口拡大のための普及・交流活動
③地域貢献・環境美化活動
④旧制中学の流れを汲む伝統校

鶴丸
①県大会では優勝候補の鹿児島実に金星。れいめいにはサヨナラ負けも4強入りと健闘
②創意工夫を凝らした練習(場所・時間の制約)
③選出されれば99年ぶり。創立130周年
④旧制中学の流れを汲む伝統進学校


こうすると、如何に別海の個性が際立っているかが分かる。
「少数部員」「僻地」「甲子園初出場」と他候補に見られない強みが揃っており、頭一つ抜けた存在と言える。
短所である「道勢多選」をガン無視するならば文句無しの大本命。21世紀枠の椅子に堂々と佇むであろう。

残る椅子は一つ。別海とは違う強みを持った高校を選ぶとなると、旧制中学の流れを汲む伝統進学校が欲しくなる。
戦績で仙台一が頭一つ抜けている印象だが、問題は別海、仙台一ともに「東日本」である事。
いくら地域を限定しないといっても、初っ端から偏りを生じさせるとは考えにくく、東1西1とバランスを取ってくる可能性が高い。
そうなると仙台一のポジションを奪いにかかるのは鶴丸だろう。
全国有数の伝統進学校であり、戦績も仙台一よりは劣るものの鹿児島実撃破のインパクトは大きい。
「地域性」を取るなら鶴丸、取らないなら仙台一。差はそれだけと見る。


ここまでが21世紀枠争いの基本線。これを焼け野原にしようと画策するのが水戸一だ。
水戸一の要素が仙台一の下位互換に過ぎない事、田辺のブランクが約25年と浅い事から、別海・仙台一・鶴丸が主役なのだろうが、問題は別海と仙台一がそれぞれ「道勢多選」「東北多選」という弱みを背負っている事。

「多選」というのは当人には罪がなくとも致命傷レベルの弱点になり得るもの。水戸一はそこを突き、別海当確プランそのものを崩しに場外からドデカい大砲をぶっ放つ。
その際、OBに「学生野球の父」と呼ばれ野球殿堂入りした飛田穂洲氏がいる事も強力だ。
ゴリゴリの外的要素ではあるのだが、高校野球界への貢献度が評価される可能性は否めない。
もし高野連の心を鷲掴みにするならば、好投手小川の存在も相まって「多選」の別海らを一掃するであろう。

実現可能性はさておき、仮に水戸一が真っ先に選出されるならば

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】仙台一(戦績十分な伝統進学校)

このプランは白紙となり

【1】水戸一(戦績十分な伝統進学校)
【2】

となる。この場合、仙台一は地域貢献で、鶴丸は創意工夫で勝負せざるを得ないため、田辺にもチャンスが出てくる。

約25年という短いブランクを指摘されると完全終了してしまうが、こんなもの撃破した「市和歌山」「智辯和歌山」の知名度をバックに棚に上げてしまえば良い。
別海と仙台一は「地域性」で、鶴丸は戦績で黙らせ殴り倒す。それでも足掻くようならダメ押しの「野球教室」でKO。




まとめると、予想する上でまずハッキリさせておくべきは「地域性を考慮するか否か」「多選の影響度はどれほどか」
これで大分変わってくる。

まず地域性。考慮しないならば、

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】仙台一(戦績十分な伝統進学校)

これが最右翼。個性が強調される別海が真っ先に選ばれると見ているが、もし1枠目が仙台一の場合

【1】仙台一(戦績十分な伝統進学校)
【2】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)or田辺(野球教室)

と、田辺にも一応チャンスはある。ただしブランクの短さと要素の被り具合から明らかな劣勢であり、上記考察時は取り上げていない。


一方、地域性を考慮するならば

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】鶴丸(戦績十分な伝統進学校)

これが最右翼となり、先程と同様に1枠目が仙台一の場合

【1】仙台一(戦績十分な伝統進学校)
【2】田辺(野球教室)

と、鶴丸キャラ丸被りにより田辺優位となる。

ただし「地域限定しないなら別海の方が良さげだし、わざわざ東西のバランス取る必要無くね?」という流れが来る可能性は否定できない。


続いて「多選」の影響。これが小さいならば無風なので上記パターン。大きいならば

地域性考慮
【1】水戸一(好投手擁する伝統進学校)
【2】田辺(県勢No.1・2撃破×野球教室)

地域性考慮せず
【1】水戸一(好投手擁する伝統進学校)
【2】田辺(県勢No.1・2撃破×野球教室)or別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)

このようになる。




よって、21世紀枠のパターンは

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】仙台一(戦績十分な伝統進学校)
※順不同

【1】仙台一(戦績十分な伝統進学校)
【2】田辺(野球教室)

【1】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)
【2】鶴丸(戦績十分な伝統進学校)

【1】水戸一(好投手擁する伝統進学校)
【2】田辺(県勢No.1・2撃破×野球教室)

【1】水戸一(好投手擁する伝統進学校)
【2】別海(少数部員×僻地×酪農+初出場)

この5パターンのうちのいずれかになると見る。

完。