今日から 新連載のスタートです✨
以下・映画の結末を
最後まで書いています✨
作品や登場人物について
どう感じるかは その方の主観にお任せしますので
私の感想や見解などは
あくまでも 参考程度に 留めて下さい
一部・私の視点から 書いています✨
1940年5月に 開始された
フランス侵攻で
フランスが 誇る
マジノラインは突破され
同年 6月14日に 首都・パリが陥落
6月22日に フランスはドイツに 降伏
休戦協定が 締結され
パリを脱出した人々は
避難民となって 南を目指した - - -
車のエンジン音で
眼を覚ました
窓から 義母の姿が見える
今日は 義母と一緒に
小作人から 小作料を取り立てる日
気が 進まない - - -
小間使いのマルトの
エプロンの ポケットから
鍵を取り出して
出発前に ピアノを弾く
気持ちを 落ちつかせるためだ
六月は 嵐の始まりの月だった
パリが 陥落して 人々は パリを脱出
ヴュシーの この田舎町では
まだ戦争の実感はなく
私は より身近な闘いに 気を取られていた
この厳格で 気難しい義母
アンジュリエ夫人との生活だ
私の夫・ガストンは 出征して
女二人が この屋敷に残された
リュシル
まだ着替えてないのね
早く 仕度を整えて頂戴
遅くなるわ
義母の命令で
仕方なしに ピアノを弾く手を止める
義母が ピアノに鍵をかける音
何故?
私の嫁入り道具なのに
子供の頃から 使っているピアノなのに - - -
ガストン
もう 耐えられないわ
早く帰って来て - - -
義母のアンジュリエ夫人は
祖国の現状を 受け入れない
パリから 避難民が
続々と押し寄せているのに
その現実を 直視しようとはしない
3年前に
父の勧めで ガストンと結婚
彼が 戦地にいる間
嫁として 義母から教育を受けた
小作人が 家にいる日曜日に
領地内を 集金して回る
小作人たちが 質素な暮らしをしているか?
確かめるのも 目的の一つだった
まるで 抜き打ち検査だ
それは 私にとって
苦痛な時間だった
この家の娘・セリーヌが
小作料を持ってくる
マダム・アンジュリエ
兄たちも 出征して 人手が足りず
今月は これしか払えません
これで 勘弁して下さい
戦争だからと言って
例外は 認められません
残りは 来月に取り立てますからね
そのつもりで - - -
義母は そう事務的に答えて
その場を後にした
この私から
小作料を値切ろうとするなんて
大した娘よ
あのセリーヌという娘は - - -
弱みを見せれば
付け上がるだけなんだから
あなたも 良く見ておきなさいよ
次の集金先に 行く前に
モンモール子爵の領地で 小作人をする
マドレーヌの所に立ち寄って
馬鈴薯を買った
彼女の夫の ブノワは
事故で
足が不自由になって
徴兵を免れていた
マドレーヌとは 年も近く
領地が違うこともあって
雇用関係がないからか
セリーヌが 私に持つような
敵対心を
彼女は 持ってはいなかった
日曜日の朝の ミサが行われた
ここでは 神の名のもと
全ての民は 平等だ
領主も小作人もない
モンモール子爵夫妻
マドレーヌと その子供たち
セリーヌと 彼女の両親
そして - - - パリから 逃れてきた
ユダヤ人家族
教会の外から - - -
勝者たちの
靴音が 鳴り響いてくる
遂に - - -
彼らが やって来たのだ
この街を - - -
この国を 支配するために
それは - - -
愛する祖国
フランスの敗北を
身を持って知った 瞬間だった - - -
続く - - -
3年前に 親の勧めで 結婚した
リュシル
夫を 戦地に見送った
彼女は
厳格で 支配的な義母と
ヴィシーの邸宅で暮らしています✨
夫の行方もわからないなか
祖国・フランスは
降伏して
敵国・ドイツ軍が 街に侵攻してきます
教会で行われる ミサ
その教会で
祖国の敗北を 思い知らされる
リュシルでした - - -
次回に 続きますね✨