-発症から7ヶ月後-
退院して2ヶ月、
偽物妄想が弱くなってきたことで、
比較的過ごしやすくなりました。
ただ、依然として幻聴に左右される日々でした。
「私、癌でもうすぐ死ぬんだよね?」
「え?なんの検査も受けてないよね?」
「おじさん(幻聴)がそう言ってる」
「それ幻聴だから嘘やと思うよ」
「幻聴じゃないって!本当はあなたも聴こえてるでしょ?、旦那にも言ったって言ってる」
「聴こえんよ、聴こえても気にせんと思うけど」
「本当はあなたも先生もわかってるんだよね?私が死ぬってこと、もう本当のこと言ってよ!」
「死ぬよ、でも多分30年後くらいじゃない?今から悩んで生きてくのは大変じゃない?」
こんな会話になっても、
動じなくなってしまった私は、
いろんな返答を試していました。
完全な嘘はつかないように気をつけました、
こんな状況でも嘘は信用を失うからです。
そうなるとまた、
偽物になってしまう、
もう偽物にはなりたくなかったのです。
そんな騙し騙しの日々が続く中、
ある朝、仕事に行くため車に乗ろうとすると、
「あの!すみません!」
ビクッとして振り返ると、
隣人さんが走ってきました。
「昨日、夜中の0時くらいに帰ってきたんですけど奥さんらしき人がパジャマ姿で道路を歩いてて…」
「え?多分私の妻です…」
「声かけようとしたら戻っていったんですが、一応報告しといたほうがいいかと思って」
「すみません、教えていただきありがとうございます、今妻は催眠薬を飲んでてそのせいかもしれません、気をつけます」
気が付かなかった…、
いつも一緒に寝ているのに、
出て行ったことに気づかなかった…。
入院前に迷惑をかけ、
隣人さんには謝罪周りに言っていたので、
心配してくれたのかと思うと、
申し訳なくも有難い気持ちでした。
退院後は睡眠薬を飲むと30分ぐらいで、
気を失うように寝ていました。
寝る前の記憶を失っている事も多かったのですが、
病気の症状以外気にしていませんでした。
とは言え、
このままでは危ないと思い翌日からは、
妻が寝て0時過ぎまでは起きている事にしました。
案の定、その日妻は0時くらいに立ち上がり、
声をかけても無反応、
台所に向かい何をするわけでもなく戻ってきました。
2時ごろには私も寝てしまっていたのですが、
どんっ!という物音で目が覚めて飛び起きました。
妻がドアにぶつかり倒れていました、
「いたい〜」
と言っていましたが、そのまま寝ました。
翌朝確認すると、
「全く覚えてない」
調べると睡眠薬由来の夢遊病の可能性があった為、
先生に相談しました。
当時はフルニトラゼパムを2錠飲んでおり、
1錠に変更して様子を見ることになりました。
寝れなかったらそれはそれで大変だなと、
思っていましたが多少寝付きが悪くなったものの、
しっかり寝れて尚且つ夢遊病は治りました。
寝る前の記憶も残るようになりましたが、
睡眠薬の怖さも知りました。
本当に次から次へと、
症状もそうですが、薬についても、
色んな問題が起きる病気ですよね。
夢遊病がなくなった頃、
発症から入院、退院を経験した壮絶な2020年が終わりを迎えました。
その年、妻は厄年でした。
-現在- (発症から2年半後) -回復期-
妻の大腸内視鏡検査は…異常なしでした
朝の下剤2Lにかなり苦戦していて、
「やばいぞ、こんなもの飲めないよ」
と叩き起こされた私は…
朝6時から応援
そして送り迎え、眠かったです
また1つ不安が消えた妻は、
より元気になり、筋トレを始めました。
毎日これをやってます。
そして今日は、
私が耳鼻咽喉科へ
(5年前くらいから鼻の奥に違和感)、
「上咽頭炎の可能性があります」
最近まで自分の身体どころではなかった為、
ようやく行ったわけですが、
自分の診断はかなり久しぶりで、
なんかそわそわしました…。
ネット予約でネットで症状も報告済み、
綺麗な病院で、先生は優しい、
待ち時間はほぼ0、いい病院が増えましたね
通院が決まり、
これからは夫婦揃って病院通いです
妻がポチったルイボスティーが届いたので、
ゆっくり飲もうと思います。