東京は寒くていいけれど、被災地は寒くないほうがいい。

昨年京都に来た時に、この展示のことを知り、ちょうど行く時期にかぶっていてラッキーと思っていたのでワクワクしながら駆け付ける。しかし、そのトライアングル?とかいうスペースがわかりにくく、焦る。だいたいここは地下なのか地上なのか、わからずに残念なことに2階にまで行ってしまう(笑)。天気がいまいちだったけれど、テラスはとても気持ちよくて時間があればのんびりしたい良き場所でした。そんなこともあり、2月に開催予定の村上隆さんの作品の一部も上からも拝見できたりして、それはそれで楽しかった(でかいし異様ではある)。で、本来の目的である山本さんの作品を求めて歩き回る。ま、無料で入れる場所を虱潰しに彷徨ったんだけど。やっと「4050円の女」に出会ったときにはホッとした。いつも通りなのに、すごい作品に出会えた感覚に(いや、すごいんですよ、元々)。元ネタの絵もそうなんでしょうが、鮮やか。もう少し奥を覗くともっと別の作品もあるんですけど、なんせバタバタして疲れてしまって、ウンウンとなんだかわかった気になってしまって、作品に集中できず。小さな作品が妙に印象に残る。その後、地上に出て、外に向けて展示されている作品をぼんやり眺めながら、やっぱりすごいと改めて思う。もうどのくらいの大きさで何円使うかは感覚的にわかっているんでしょうね。とにかく力作でございました。そして、年代と金額が沢山の貼り出されていたものも作品だとキャプションで気付く。その美術館が何を大事にして収蔵品を選定し、優先順位をつけて、購入しているのか、それだけではわからないけれど、ある価値の側面を外に向けて高らかに掲げている様が潔くもあり、言葉を選ばずに言うと下品で、それでも現実として直視しないわけにはいけないものだなぁと受け止める。なかなかにえぐ味のある展示でした。

宇治茶をいただきながら、ぼんやり。