「グローバルサウスの逆襲」:植民地支配も時効がない | リベラルアーツの精進と実践の日記

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通算97か国訪問し農村・スラムから先端企業徹底取材。世界情勢、歴史、哲学、アート、テクノロジー、ビジネスを繋げ、世界の行方を思索する。

池上彰・佐藤優著「グローバルサウスの逆襲」を読みました。

 

GDPの記述について不正確と思われる箇所がありますが、国際情勢を読み解くために必要な視座が得られます。

 

・国力は、フローとストックの両面を見る必要がある。ロシアはストックがあるので意外と強かった。

 

・ロシアはアフリカに対して借金漬けにはしない方法で投資をしている。コーヒーを豆でなく焙煎する、リチウムも電池にする。そのことで何倍もの価格で売れる。

 

・ナチスの犯罪には時効がないと言われる。それと同じく、植民地支配も時効がないとの主張もある。

 

→まさにこの点がグローバルサウスの根幹となる主張ですね。

 

・1854年の琉球と米国の間で結ばれた琉米修好条約では、琉球は国際法上の主体として認められていた。日本政府は琉球処分で勝手にこのような国際法上の主体を無視した。

 

→これは初めて知りました。琉球の歴史はもっと学ぶ必要がありますね。

 

・米国は次の指導者を育てない国。

 

→確かに、政党の仕組みからはそのように言えそうです。

 

・米国の台湾関係法には、「台湾が中国に攻撃を受けたら、米国は憲法に基づき適切な処置をとる」とある。米国が台湾を守るとは限らない。

 

→日米安保第5条でも同じですね。「日米共通の危険に対処するような行動」とあっても、必ずしも守ってくれないでしょう。

 

世界情勢を学び続けて対処を考えることの重要性を認識しました。