「但馬牛博物館」:改めて考える人間と牛の歴史 | リベラルアーツの精進と実践の日記

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兵庫県新温泉町にある「但馬牛博物館」に行きました。

 

兵庫県北部の但馬の地は但馬牛の産地。但馬牛の中で、高品質な肉が神戸ビーフとして売られています。

 

より質の高い牛肉への取り組みなどを学ぶことができました。

 

その中で私が注目したのは、日本人と牛の関係。

 

日本では7世紀の天武天皇以来食肉禁止令が度々出されていました。江戸時代の将軍綱吉も出していました。

 

そのため日本人は長きにわたり牛肉や豚肉を大っぴらには食べなかったのです。特に牛肉は厳しく禁止されたのです。

 

その間、牛は運搬や農作業で大きな役割を果たしました。

 

貴族を引いた牛車などはよく知られるところです。

 

しかし、明治になって西洋から食肉の習慣が入ってくると食肉禁止の習慣はなくなってしまいました。

 

そして、今世界的な関心は、畜産が大きな温暖化ガス排出源であることや大量の水を使っていること。

 

江戸時代までの食肉禁止は、実は時代を先取りしていたと思うのは私だけでしょうか?

 

本来は但馬牛の食肉としてのすばらしさを学ぶ場なのですが、別のことを考えてしまいました。