埼玉県川越市にあるコンディショニングジムBlueFit(ブルーフィット)の代表で、
理学療法士の粟生田です。
今回は、パーキンソン病の方のすくみ足対策、リハビリについて書かせて頂きます。
パーキンソン病の方の主訴の一つとして、
「歩き出しの第一歩が出にくい」
「特に、方向転換の時に足がひねってでない」
「歩いていて、前から人が来た時に横によける一歩がでない」
といった問題をよくききます。
今回は動作の切り替えにくさによる足を出す動きの出にくさではなく、
その一歩を出す準備、
必要な要素として、
①まず立っている時に踵でしっかりと荷重できる。
②両足で立っている時に左右それぞれの足に荷重を移動できる。
③その際に、腰がひけずに体を起こしておける。
ことが必要になるので、その動作練習をできるように促していきます。
前提条件として、足首の動き(特につま先をあげる可動性)、
股関節をひねる動き、
体幹を起こす動きなどを促すことが必要です。
そちらは別の記事をご参照ください。
今回はまず
①立った姿勢で腰が引けずに踵にしっかりと荷重する練習
をご説明します。
まず次の立位姿勢を見て下さい。
ちょっと極端かもしれませんが、前足部に荷重している状態です。
この姿勢だと足は出しやすいでしょうか?
次にまたちょっと極端ですが別の立位姿勢を見て下さい。
こちらは踵で荷重をしているのを強調した状態です。
この姿勢も逆に足を出しにくいかもしれませんが、
パーキンソン病の方ですくみ足、最初の一歩が出にくい方では、
前足部に荷重が偏ってしまっている方が多いので、
立位姿勢で踵に荷重できることを促していく練習、リハビリが有効になります。
別のパターンで次のような姿勢の方もいらっしゃいます。
一見、後方に重心があり、踵で荷重できているのかな感じますが、
実際は前足部に荷重し、
やや後方に突っ張ったような姿勢の保持の仕方をしています。
けっこうこのタイプの方は多く、
この立位姿勢はまねをしていただくとわかりやすいかと思いますが、
足の踏み出しがしにくい状態です。
ポイントは腰がひけて、体が”く”の字になってしまっています。
こういった方は介助や口頭指示で腰を起こす。
上体を起こせるようにして行って下さい。
また次のような方も時々いらっしゃいます。
上体が後方に傾き、重心は踵よりになってはいますが、
膝が曲がってぬけて、足に力がしっかり入っていない、
足の裏でしっかりと荷重できていない状態です。
この姿勢の時も足を踏み出すのが難しくなっています。
しっかりと足裏で体を支えられている感覚というのが
足を踏み出す時には必要になってきます。
そこで、次の写真のように、
まず上記で説明した立位姿勢、
そして足の裏でしっかりと支えている状態を促します。
この状態がうまくとれるようになったら、
体が”く”の字になったりしないように注意しながら、
わずかに荷重を前後方向、前足部や荷重に移動する練習をしていきます。
最初はセラピストがハンドリングで誘導したり、
できるようになってきたら口頭指示でうながすなど
能力に応じて関わり方を調整しながら進めていきます。
この動きができてくると、その次のステップである、
立位から足を一歩出す動きにつながります。
最初は机や手すりなどにつかまって行ってもよいかと思います。
荷重移動の感覚や
しっかりとした姿勢で立てている感覚がつかめてきたら
なるべくつかまらないでできるようにしていきます。
パーキンソン病の方は
最初はつかまってでも上記の準備から始めた方がいい方が多いように感じます。
ただし、中にはなにかにつかまると
逆に身体がかたまってしまって、足が出にくくなる方もいらっしゃいます。
その時にはつかまらずにおこなったり、
軽くセラピストが誘導するくらいの方がうまくいく場合もあるので、
対象者の方の状態にあわせて行うようにしてください。
次回は、②両足で立っている時に左右それぞれの足に荷重を移動できる。
をテーマに書かせて頂く予定です。
もしよければ上記のリハビリも試してみて下さい。






