人生で何度か頑張らないといけない時がある。
これまでもそれを乗り越えてきた。

私はお尻に火がつかないとやらないタイプだ。
でも、ゾーンに入ったら自分でも時間を忘れるくらいの集中力が出て、
やり遂げられた経験を持っている。

いま、論文作成をしているが、これがなかなか出て来ない。
まだ、追い込まれていないのかなぁ?
もう出てくれないとやばい時期ですが、、、

でも、こんな中、練習を見たくなる。
体操を見ていると時間を忘れる。
では、体操指導をしているといつもゾーンに入っているのかな?

時々、自分でもビックリするくらいいい発想が出て来ることがある。
これは、自分も相手も、集中していて、体操の技のことだけを考えているときだ。

マイナスの空気の中にいると、イライラして怒りっぽくなる気がする。

昨日は、アユミと明日香とサユリが平行棒でおりを遊んでいた。
そして、リカがデルチェフ。
遊んでいたと言う表現がピッタリ。

アユミは、日曜日に初めて伸身サルトをやっていたが、この日はルドルフ(抱え込み2回宙返り2回捻り)をやっていた。何度も色んな形でやってみては、失速したり飛ばされたり、、、
時々それらしくなる時もある。
伸身サルトもこの前より知らぬ間に進歩している。ルドルフの練習効果らしい。
「あー、楽しーい」と叫びながら、練習する姿はこちらも楽しくなる。

これだけクルクル回ると、タダで遊園地のジェットコースターに乗ってるみたいなもんだもんな。
そりゃ楽しいワなぁ。
なんて言いながら笑顔になる。

通しの練習をする時と顔つきが違う。
夏場の勝負がかかった時の、苦しい練習とは異なり、
冬場の新技練習は本当にリラッックスして楽しそうだ。

明日香も、伸身ダブルで降りては、ビデオでチェックし、
捻りをかけては、また伸身に戻し。
これを繰り返しながら、自分の身体と会話している。

サユリも混ざってきた、良くなっていたサルトが狂っているという。
見てあげると、なんだか考えすぎて技を複雑にしている。
分解して考えるのは良いんだけど、
分けすぎて局面間がぎこちなく、ブツ切れになり運動が滑らかではない。

上達のポイントは、注意する点を絞り込み、
シンプルに動くことだ。
そこで、サルトに入る時の方向づけと
2回転目に入る時に腹筋を締めながらひっくり返る感じ
の2点だけに絞り、あとはしっかり車輪でぶら下がるを意識してやらせてみる。

すると、滑らかに回転し出した。
半ひねりから、前宙、そして捻りと分けすぎていたのが、
いーち、にの、さん!で着地
という、一連のリズムが生まれてきた。
体操で大切なのは運動全体をリズムに置き換えて、楽に動くことだ。
いい感じを思い出してくれたようだ。

膝の怪我でようやく復帰してきたリカ。
しかし、膝の不安がなかなか消えないために暗くなっていた。
そこで、平行棒でもう一つ離れ技をやってみないかと誘う。
トカチェフにしようか、ギンガーにしようか?
イエーガーは上手にできる。

デルチェフはどう?
 と振ると、
それって難しいのではないですか?
ツイストが出来るんだし、イエーガーもできるし、
2つを足し算したらいいんだよ。できるさ。
どんな風に練習したら良いんですか?

こんな会話から始まったが、
しばらく練習を見てない内に、
自分であれこれ考えてやってみていたらしい。
みると、ギンガーの回転過多バージョンになっていた。

そこで、回転を止めて、
遠くに放り投げることと、肩を沈める感覚ではなく、
脇の上に少し捻りながら、太ももを乗せ上げるように振る感覚(ツイスト感覚)で
伸身姿勢で背打ちになるような宙返り(3/4回転)をさせた。

すると、捻った後バーに対してまっすぐ向ける様になり、
浮きながらゆっくりと上昇することが出来る様になった。
こうなったら、あとは下がりからもっと回転を押さえてもっと浮かせてみると、
デルチェフの原型が出来上がってきた。
あとは伸身姿勢から腰を入れて足を割るタイミングのコツを伝授。
すると、
あーなんだか、わかってきました!
と、頭の中で描いていた絵が新しい絵に変わってきたようで嬉しそうな顔になる。

体操って面白いよね。
こんな練習ができるっていいよね。

大学の最終学年になってもこんなに体操で新しい感覚に出会えるなんて、
楽しむ気持ちさえあれば、限界はないよって感じです。

さて、大学生だけでなくジュニアも成長しています。
今日はエリカを見ました。
平均台で交差ジャンプ~後ろ宙返りが一人で出来る様になってきました。
単発の後ろ宙返りを怖そうに、手を上に挙げたままなかなか回らない状態だったので、
ジャンプから連続で宙返りにいく様に習慣づけることにしました。
すると、連続なので止まって構える暇はありません。
エイっと一息に宙返りしなければいけません。

そうこうするうちに、これが出来る様になるから不思議です。
これが自信に変わってくれることを祈りながら、
一人でできるよ!
って少しずつ補助を外していくと、
バッチリできるようになりました。

ヒナコのホンテン倒立と足裏支持回転の練習につきあいつつ、
エリカの練習も目に入れつつと時間はあっという間に過ぎていきました。

部屋でパソコンと向き合っている時間よりも、
やっぱり体育館で体操見ている方がいいや。
これ本音。
でも、さあ今からまたパチパチ始めますか。

みんな、もうすぐ一杯練習見れる様にするから待っててね。
がんばれ武庫川。ファイト!