「うわぁ…何があったんだ右腕はどうした、左足も片目」

「腕は、放電しちゃってて危なかったからちぎってきた…左足は…太ももすねが残ってる足首は歩いてたらちぎれた…で右目が砂嵐だなぁ 」

「…もうそれ以上動くな、はぁ至急修理してやるからなぁ事情はその後だ」

「いや大丈夫、気にしないでくれオーナー」

「バカ…お前は今壊れた人形だ」

「いいや、平気…平気…修理いらない、これが自分だぁー」

「何言ってるんだ、腕足無くなったとか人間だったら出血多量ですぐ死んでるレベルだぞ、目も…」

「でも…自分アンドロイド 人形だから腕足なくても笑ってられる ほーらスマイル」


これは確か2067年頃の秋頃の話だったかな、1年前に買ったアンドロイド(人型ロボット)がボロボロになって帰ってきたときの話だった


あんないろいろ放電してて片目ない状態でよくスマイルとか、みてられなかった、可哀想だけど

この後やむ終えず外遠隔でこいつを強制終了した。

それから…一通り修理を終え、そしてようやく再起動、あのボロボロに大破して帰って来た理由を真っ先に聞きたかった、メモリーは正常だから「忘れた」とは言ってこないだろう

ただ、何か余程のことがあったのだろう、メモリーを取り出して外部のデバイスに接続して探ることもできたが、人工精神…いわば心があるのでそれは他人の夢をダウンロードするのと同じ行為。違法だ


再起動したら、何やら元通りになっている自信の姿を見て、気分が悪くなってしまったようでずっと黙ったまんまだった 

あんな放電している状態だから単にパーツの取り替えだけじゃなく、アンドロイドとしてのプログラムのコマンドも正常であるとはあまり思えない、そちらの方面もエンジニアに診てもらった方がよさそうだろう。


「なんで修理なんてしたんだ…ほっといてくれ」

「そうは行かない一応、お前の所有者だぁ…」

「だからだよ、オーナーのそうゆうところが嫌いなんだよ、お節介 修理いらないって言ってただろ平気だって」

「…そうかぁ、悪いけどお前はいっかいエンジニアにプログラム コードを診てもらう」

「嫌だ!」

「嫌だじゃなくて、今後のためだ、…あんなボロボロになること自体異常だけど普通あのザマ…修理してくれって叫ぶもんだろ?」


落胆した顔をして、そいつは
左手を右手で引っ張って引っこ抜いてしまった、
そして取った左手の付け根から出る放電をながめていた

「バカテメェ何やってくれたんだ今修理し終わったそばから… これじゃぁいいたちごっこ修理費だけで破産しかねねねぇじゃねぇかよ」


「これでいいんだ…壊れたらかまってくれるだから壊れてるのが自分にとって正常なんだ…そう思った、だからあのときわざと…わざと…わざわざわわわわわわわわわわわわわわわワワワワワワワワワワワワワワワワワワワアワワワワワワワワワワワワ…(System shutdown …No signal)」

※英語部分意味システム強制終了 ……信号なし


「…なんてこった…そっか そうだったのか」


パーツの破損なんかよりもプログラムのコマンドのエラーが酷く深刻だったようだ。何か重要なことを喋ろうとしたら、見ての通りフリーズして勝手に強制終了 シャットダウンしてしまったのが何よりも証拠だろう

「かまってほしくて自らを壊すとは…普通に話してくれりゃぁよかったのに」


独り手を自分で引っこ抜いてしまったらアンドロイドの側で悲しくなっていた

自分もかまってほしくて、気が狂ったように、痩せてしまったり、昔あった動画投稿サイトYo〇Tubeに200本以上上げた

トレンド関連の…単なるニュースの記事のコピペして文字がスクロールした動画がアップロードできない できないと嘆いて

ガリガリなのに太っているからともっと痩せようとしたらいよいよ体が動かす筋肉すらなくなってしまったこと


少しこいつにはしんどいかも知れなかったが、プログラムのエラーを過去に持っていた、アンドロイドがいる

アンドロイド人工精神修復改善センターに行ってもらった方がいいと思い強引だったが1ヶ月くらい入れたら

どうやら話したら伝わるし構ってもらえるという概念がを受け入れたようで上書き保存されていた


それから17年後 昨日 そいつは経年劣化で動かなくなった…けどわざと壊れたわけではなく寿命


3日前にそいつに「昔の件ありがとう」 と言われた 

自分は忘れていたが、さすがアンドロイドだったボロボロになって帰ってきたときの話だった。 


「あのときわざと壊れて、再起動不能になったら壊れてなくなるって意味を知らずに壊れてしまってた」
と 昔ワワワワワワ と言ってしまって言えなかった部分をあっさりと言っていた 

経年劣化で動かなくなる寸前で あいつはアンドロイドとして完成したんだろう。 そう思える