神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レの子会社など大手メーカーによる品質不正問題が相次いでいる。
具体的なケースとして、アルミや銅製部材など製品の品質データを改ざんし取引先に出荷していた。

強度や耐久性といった品質に関する条件は、契約書などにも明記されるのが一般的である。
それゆえ、契約違反のみならず、不正競争防止法違反(品質等誤認表示)にもなるケースである。

不正競争防止法2条1項14号は、「商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類…にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量…について誤認させるような表示をし、またはその表示をした商品を譲渡等する行為」を、不正競争として規制している。

上記の「取引に用いる書類」とは、契約書のみならず、見積書、注文書、納品書、領収書など、営業取引に用いられる書類である。

一連の品質不正問題は、特別採用(トクサイ)という業界の慣行を悪用して行われていたものであるが、トクサイについては、日本工業規格(JIS)を定めた工業標準化法に反するものではないが、不正競争防止法違反になることは変わりがない。

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