9月入学制への移行は、大方の国民の反対を押し切ってまで実施すべきものではないことは当然 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

自民党も公明党も拙速な結論を出すことだけは止めよう、という雰囲気になっているようである。

緊急事態宣言が6月一杯まで続くような事態になって、大方の学校の休校措置が当分続くようなことにでもなっていれば、この際全国的に入学や始業の時期を9月にした方がいいんじゃないか、という声が世間を席巻するようになったのかも知れないが、幸いに西浦さんや渋谷さんが危惧されていたような事態にまでは行かないで、5月25日に全国的に緊急事態宣言が解除されに至った。

緊急事態宣言が続いている状況下ではどうしても人間の心理は将来に対しての不安が募りがちで、考えることもどうしてもマイナス方向に行きやすくなる。
4月、5月の2ヶ月の学習の遅れをそう簡単に取り戻すことは出来ないはずだと思って、あれこれ善処策を考えることになる。

9月入学制、9月始業制への移行提案は、そういう不安心理が引き金になって出て来た提案で、その提案が出された当時にはそれなりに世間の賛同を得やすい提案だったと思うが、すっかり風景が変わってしまった。

教育の現場から様々な反対論が噴出するようになっている現状では、9月入学制、9月始業制への移行の提案は如何にも世論から浮いているように見えるだろう。

何か目に見えるような成果を残したいという願望は依然としてあるだろうが、まあ、無理はされないことだ。
憲法改正も9月入学制・9月始業制への移行も、今の状況では無理である。

2ヶ月の学習の遅れくらいだったら、これから何とか取り返すことが出来るはずだ。
自民党のワーキングチームがどんな提案をしてくれるのかな、と期待していたが、ここまで来ると過度な期待はしない方がよさそうである。