麻生さんも石破さんも岸田さんも攻勢に出るチャンスを逃してしまうのかも知れないぞ | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

佐川氏が肝腎のポイントについて何も語らなかったので、麻生さんはどうやら当分の間、財務大臣のポストに座り続けなければならないようだ。

佐川氏が決裁ズム文書の改竄に手を染めた本当の理由や改竄に至って経緯等について率直に語っていれば、麻生さんは佐川氏の直属の上司である財務大臣として何らかの政治責任を取ることが出来たのかも知れないが、今日の佐川氏の証言では自分から動こうとしても何の動きも出来ないことになる。

麻生さんが財務大臣を辞任する、とでも言えば一気に自民党内の政局が流動化するところだったが、今日の証人喚問はどちらかというと自民党内の結束を強化する方向に働くだろうと思う。
メロメロになるはずだった安倍内閣が、とりあえず態勢を立て直しファイチングポーズを取っている、と見ておいた方がよさそうである。

総裁選に名乗りを上げるはずだった石破氏も、今はその時にあらず、とばかり口を閉じてしまった。
肝腎の岸田氏も総裁選への出馬表明を先送りしているようだから、悪く行くと出馬表明のタイミングを逸してしまう。

官邸が描いた筋書きではないだろうが、今日の証人喚問の設定は自民党にとっては絶妙のタイミングだった、と言っていいだろう。

明日、参議院の予算委員会で集中審議が行われ、来年度予算案の採決の運びだそうだ。
荒れる国会審議ではなくなった、というだけで、自民党の国対はよくやった、ということになる。

国対の大事な役割は、国会の審議を軌道に乗せること。

憲法審査会まで軌道に乗せることが出来るかどうかは分からないが、今日の証人喚問の実施で国会の審議が軌道に乗ったことは確かである。