民主党政権時代の最大の失敗は、鳩山由紀夫氏の「最低でも県外」発言だったのだろうと思っている。
どれほどの成算があったのか分からないが、トラスト・ミーなどと見得を切ってしまったのだから、これは何が何でもやり通すしかなかった。
民主党なり現在の民進党の衰退を招いている要因の内最大のものは、結局はこの「最低でも県外」発言だったろうと思う。
民進党の新しい代表に就任された前原氏は、先人の轍だけは踏まないことである。
出来ないこと、まったく成算のないことは絶対に口にしないで、ひたすら実績を積み上げることである。
勝ちに誇っていると、ついつい大口を叩いて出来もしないことまで口に出してしまうものだが、余りにも周りの期待が大きいと何も結果を出せなかった時の反動が大きい。
まあ、今の民進党は誰が見ても苦境のどん底だろうから、代表選挙に勝利したくらいではとても心が躍るような心境にはなれないはずだと思っているが、それでも選挙は妙に人を興奮させるところがあるから、何かしらの高揚感はあるのだろうと思う。
その高揚感がしばしばトンデモナイリップサービスやトンデモ発言に繋がることがあるから、くれぐれも慎重に言葉を選ぶべきである。
目下は、挙党一致体制を目指す、戦いが終わればノーサイドだ、などと言うのは当然と言えば当然なのだが、代表選挙で戦った相手にを党の主要幹部のポストをあてがって遇すると公言してしまうと、早速党の運営方針の決定で行き詰ることになってしまう。
今は自分のリーダーシップの確立を優先すべきで、ご自分のリーダーシップの確立の支障となるような要素は慎重に取り除いておいた方がいいはずである。
前原氏と枝野氏は決して水と油のような関係ではないと思うが、混ざり合ってしまうと何が何だかよく分からないものになってしまう。
全体を赤く染めたい人と全体を金色に染めたい人とが混ざり合うと、さてどんな色になってしまうのか。
多分、透明感がまったくない、何となく薄汚れたような色になってしまうのではないだろうか。
まずは、民進党を前原氏の色に染めていく努力をする時だろう。
とりあえず枝野氏を棚の上に上げて、民進党を自分の色に染めることが出来れば、民進党再生へのほのかな道が開けてくる可能性があるが、前原氏と枝野氏がそのまま混じり合えば、結局は民進党は以前の民主党、民進党と変わりがないことになる。
前原民進党に多少でも道が開ける可能性があるのは、10月22日に予定されている衆議院議員補欠選挙に勝利することだと思っているが、支持率が復調傾向にある自民党の基盤を突き崩すことは相当難しそうだ。
10月22日の補欠選挙で全敗すれば、民進党からの離脱者を防ぐことは出来なくなるだろうから、前原氏を待っているのは、いずれは民進党の分党である。
前原氏がどこまでのことを想定されているのかは分からないが、民進党の皆さんは、それぞれに覚悟されておかれた方がいいだろう。