野党が組織犯罪対策の強化に反対しているという誤解 | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

相当見識の高そうな人でも政府推奨の「テロ等準備罪」という名称にコロリと騙されている。

政府もずいぶん罪作りなことをしたものだと思っている。
この法律を作っただけではテロ対策の強化にはならず、テロの発生を防止するための有効な手段にはならないことが明らかなのに、私のブログの読者の中には、野党の皆さんは組織犯罪対策の強化に反対しているから組織犯罪集団の味方なんだろう、とまで言い出す人たちがいる。

こういう人でも世間では相当の学識を持っている人、常識がある人として通用しているのだろうから、弁護士会がこぞって共謀罪法案についての反対の声を上げても世論を変えることは難しいのだろう。

この認識のギャップをどうやって埋めていこうかしら、と考えているところである。
一つ一つの議論に反駁していくのは実は結構面倒くさい作業なんだが、世間でそれなりの評価をされているオピニオンリーダーの方々がこの程度の認識だとすると、なかなか本当のことは伝わらないことになる。

私の役割は、あくまで考えるヒントを皆さんに提供するだけ、と思い定めてきたのだが、これからはもう少し論争の現場に乗り出す必要がありそうだ。

それこそ、論争相手を馬鹿だ、間抜けだ、おっちょこちょいだ、ぐらいにけなすくらいでないと私の意見は相手の方々にちゃんと伝わらないかも知れない。

もっとも、そういうことをやってしまうと、それこそあちらこちらから矢が飛んでくるようなことにもなりかねないが。

何にしても、野党の方々は、私からすると至極まともな懸念を述べられているだけで、決して組織的犯罪集団の肩を持っているわけではない。