森友学園の籠池理事長は、政治家の懐に飛び込むのが実に上手な人だったようだ。
ある種の人たらしの名人みたいなところがあり、未就学の幼児たちに教育勅語を暗唱させたり、戦前の日本の教育を想起させるような独特の教育方針を採用することで伝統保守の系譜に属する日本の保守政治家の心を捉えたようだ。
日本会議という看板も大分役に立ったようである。
ある程度世間に名前が通った政治家は、講演を頼まれてもそう簡単に講演を引き受けないものだが、森友学園の場合はどうも違う。
色々な方が森友学園の経営する塚本幼稚園で講演をされたようである。
政治家の懐に飛び込むのが上手な人は、一旦政治家の懐に飛び込むとスッポンのように吸い付いてくる。
喰い付くのか吸い付くのかよく分からないところがあるが、とにかく離れない。離れようとしない。
他人の迷惑など素知らぬ顔でどんどん中に入ってくる。
厚かましいな、礼儀知らずだな、しつこいな、と思っても、大抵の人はそんなことは億尾にも出さないから、こういう人はどんどんつけ上がってくる。
鴻池さんにとって籠池氏はそういう存在だったろうと思う。
鴻池さんも鴻池さんの事務所の人も、なんでそこまで籠池さんに肩入れしてあげたんですか、と言いたくなるほどの森友学園のために動いたようだが、それだけ鴻池さんも鴻池さんの事務所の人も純朴だったのだろう。
いくら地元の有権者や支持者だからといって、鴻池さんの事務所の人のようにあれだけ一生懸命役所に掛け合ってくれる人はいない。
大阪府の担当者は、土地を取得しないと小学校の設立認可は出来ない、と言い、近畿財務局の担当者は、小学校の設立認可がないと国有地の払い下げは出来ないと言うような状況は、まさに鶏が先か卵が先か、のような話である。
こういう場合は、普通はどちらも出来ない、という結論になるところだ。
しかし、籠池氏は普通は不可能だと思われることをすんでのことでやり遂げようとしていたのだから、一種の天才である。
どこに手品の種があるのか、籠池氏は本当に魔法を使えるのか、といったあたりのことはおいおい分かることになるのだろうが、とりあえず籠池氏は政治家の懐に飛び込むのが上手な人だ、というくらいのことは言っておいても差し支えないだろう。
純正保守、真正保守の政治家は、こういう人に実に弱いようだ。