物言わぬ人たち | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

早川忠孝の一念発起・日々新たなり 通称「早川学校」

弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

目に物申す、と言うが、ここに来て完黙状態の方々がおられる。

今こそ皆さんの出番だと思うが、ごくごく少数会派の数人の人たちを除いて主要政党の都議会議員の方々が押し黙っている。

季節の変わり目だから、物言えばくちびる寂し秋の風、で黙っているのか、それとも黙らざるを得ないほどの難しい事情があるのだろうか。

今こそ都議会がその役割をしっかり果たしてきたかを検証する時だろう。
小池さんが都議会の冒頭解散を言い出した時には驚いたが、築地市場移転問題が大きくクローズアップされてきているのに、未だに責任ある立場の都議会議員の方々から何の発言もないのが不思議だ。
都議会ではこれまで大して議論されてこなかったのかしら、と思ってしまうが、決してそうではないはずだ。

いずれ週刊誌の皆さんが都議会の議事録などを詳細に検討して、どの都議会議員がどんな発言をし、都庁の担当者がそれに対してどんな説明をしてきたのか等のことを報道してくれるだろうと期待しているが、何にしても主要政党の然るべき地位におられる都議会議員の方々の発言が未だにマスコミに登場してこないのは、解せないことである。
音喜多さんの独壇場になっている感があるが、都議会議員を名乗っている以上他の都議会議員の方々からも何らかの意見表明があって然るべきだ。

どうやら小池さんは豊洲移転の延期を示唆しておられるようだが、土壌汚染の問題や耐震強度等施設の安全性に問題があるのだとしたら、移転時期の変更くらいは当然のことである。
早速補償問題などを言い出しておられる業者の方々がおられるようだが、安全性に問題がある施設への移転を急いで回復不能な重大な損害を蒙るよりは、安全性の確認が出来るまで移転を待たれる方が賢明なはずだ。

補償問題はいずれは訴訟で決着を付けなければならないような大きな問題に発展するかも知れないが、今はどなたにしても拙速に移転を強行しない方がよさそうである。

小池さん以外の方が知事になっていたら、こういう重大な問題があるのにすべてを頬かむりしたまま築地市場の移転が強行されたのだろうな、と思うと、つくづく東京都の知事に小池さんがなってよかったな、と思わざるを得ない。