潮時という言葉があるが、目に見える潮時なら誰でもそれと分かるが、世の中には見えない潮時も多い。
時の流れなどはその最たるものだろう。
しかし、時の流れも分かる人には分かる。
潮目が読める人は、時の流れも読める。
昨日、明らかに時の流れが変わった。
年内にはないはずの解散が昨日、解散必至の状況に転換した。
明日の自民党の各派閥の総会で解散の流れが確定するはずである。
目下のところ12月14日投票を想定しての衆議院解散のシナリオで動いているようだが、多分世論の動向を見て1週間ぐらいは先延ばしするだろうから、私は12月21日投票のスケジュールを描いている。
年内解散、年内総選挙というスケジュールを与野党国対で合意したうえでの、半分馴れ合い解散になるだろうというのが私の見立てである。
この臨時国会で成立させるべき法案は審議を促進し、バタバタと可決成立させる。
1週間ぐらいの余裕があれば、朝飯前の仕事である。
あらゆる紛争にも潮目がある。
その潮目を逃さなければ、結構紛争は解決するものである。
相手にその気がない時にはどんないいことを言っても相手には通じないから、どんなに相手にとっていい提案だと思うようなことであってもこういう場合は何も言わないのがいい。
相手に聞く耳がある時を選んで相手にも都合がいいような提案をしてあげると、案外物事はスムーズに進むようになる。
何にでもチャンスがある、と信じることである。
チャンスを見つけたら見逃さないこと。
紛争解決の要諦は、これに尽きると言ってもいいくらいだ。
裁判になるような紛争の場合は、12月か3月。
新しい年はすっきりした気持ちで迎えたいと願う人は多いはずである。
長く争っていれば争うほど一日も早く解決したくなる。
争いごとを抱えていながら健康でいられる人は少ない。
争いごとを解決してあげるだけで健康を取り戻す人は多い。
だから、年末の12月はあらゆる争いごとを解決に持っていくための大事な1ヶ月である。
年度末の3月も一つの大きなチャンスである。
裁判官は年度を超えて係争案件を引き摺って行くことを好まない。
特に転任を間近に控えている裁判官はそうである。
話し合いで解決できるものはなるべく話し合いで解決するように持っていく。
多少の説得テクニックを駆使しながら、紛争当事者を話し合いのテーブルに着かせようと努力するものである。
勿論何をやっても無駄ということはあるものの、紛争当事者の双方に代理人が付いているような場合は、解決すべきものは結構解決するものである。