さすがに自民党の現職国会議員だったらこういうセンシティブな問題については口を噤まざるを得なかっただろうが、政治に携わる人間にとって、自分の本意でもないことを言わざるを得なかったり、自分が正しいと思うことを言うのを差し控えるというのは辛いことだ。
私は、やはり本質的に自由主義者のようである。
国家の統制は、最小限に留めたいと思っている。
自由と民主主義の信奉者だから、かつての自民党では思う存分羽根を拡げることが出来たが、今の自民党では私のような考え方の若い国会議員はさぞ肩身が狭いだろう。
永田町に国家主義的傾向の国会議員が増えてきたようである。
何にでも国が口出しをしなければならないと思っている人たちの声が大きくなっている。
地方分権や地方主権という、地方の自主性を尊重しようという風潮なり雰囲気がかなり後退している。
私だったら沖縄県の教育委員会や竹富町の住民の声を尊重する。
義務教育だからという理由で教科書の採択について国がもっと関与すべし、などという声も上がるが、私は反対だ。
教科書検定に合格した教科書ならそれぞれの地域の特性や文化、さらには歴史的背景に応じた教科書を自ら選んでも一向に差し支えない。
教員や父兄、さらには地域住民の声を十分反映した公正な手続きで、それぞれの地域で自分たちがいいと思う教科書を採択して何が悪い、というのが私の率直な感想である。
声の大きな文教族が陣取っている自民党の部会でこんな発言をするのは相当勇気がいることだと思うが、私だったらそう発言する。
たとえ安倍総理の方針に真っ向から反対することになっても、発言だけはする。
せざるを得ないだろう。
解釈改憲にも反対だし、集団的自衛権の積極容認や現在の自民党の憲法改正草案にも反対せざるを得ない。
私が自民党の現職の国会議員だったら、毎日針の筵に座らされるようなものだったろう。
今、こうして自分の思いを素直に吐露できるのがありがたい。
以下、毎日新聞配信記事より:
<採択教科書拒否>文科相が竹富町に是正要求 市区町村で初
毎日新聞 3月14日(金)10時37分配信
「沖縄県竹富町教育委員会が八重山採択地区協議会(石垣市、竹富町、与那国町)の決定とは異なる中学公民教科書を使用している問題で、下村博文文部科学相は14日、地方自治法に基づき、竹富町教委に対して地区協決定の教科書を使うよう是正要求した。
国が直接、市区町村に是正要求するのは初めて。文科省は昨年10月、沖縄県教委に対して同町教委に是正要求するよう指示したが県教委が態度を保留しているため、来年度の教科書配布に間に合わせるよう、直接要求に踏み切った。
地方自治法では、国は都道府県に対し、市区町村に是正要求を出すよう指示することができる。だが事態が改善せず緊急対応が必要な場合は、国が直接、市区町村に是正要求を出せる。
文科省は沖縄県教委に指示を出した後も、県教育長に早急な対応を求めるなど、繰り返し指導してきた。このままでは来年度の授業に間に合わないことから、文科省は「緊急、その他特に必要がある」場合に該当すると判断した。
同法に基づく是正要求は、都道府県経由では住民基本台帳ネットワークシステムに参加しなかった東京都国立市と福島県矢祭町に出された2009年の計2例があるが、直接要求の事例はない。
要求に不服がある場合、国地方係争処理委員会に審査を申し立てることができるが、是正要求には罰則規定がなく、町は方針を変えないものとみられる。
この問題では、地区協は11年8月、教科書無償措置法に基づき、保守色の強い育鵬(いくほう)社の中学公民教科書を採択。しかし、竹富町は「沖縄の米軍基地問題の記述が少ない」などとして同意せず、地方教育行政法が教科書の採択権限を地元教委に与えていることを根拠に、東京書籍版の使用を決め、寄付金で購入して配布している。県教委は、学校が混乱していないことや要求すれば逆に教育環境に悪影響を与えかねないことなどを理由に、文科省の指導に態度を保留してきた。
一方、問題の背景には教科書無償措置法と地方教育行政法がそれぞれ採択権を認めている実態があることから、政府は今国会に教科書無償措置法改正案を提出し、地区協の決定に一本化する方向で再発防止に向けた法整備を進めている。【福田隆】」
弁護士早川忠孝の雑来帳「ザッツライッ」

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