戦う人間はどんな時でも自分の弱みを見せてはいけないのだが、ついうっかり本当のことを言ってしまった。
「あの早川さんが雪に敗北宣言を出した!」
そういうコメントを頂戴した。
いや、これはガッカリさせてしまった。
周りの人をガッカリさせないように虚勢を張り続けていたのに、自分から素顔を曝け出してしまった。
たしかに、これでは戦いの前線から一歩退いたも同然だ。
拙かったかな、と思っている。
まだ戦場から退くのは早い。
あの細川さんでさえ都知事選挙の後の戦いに備えているのに、まだ若い私が戦列から離れるのは早い。
そう気を取り直して、新しい戦いの場に出ることにした。
紀尾井町の拠点は3月末日で閉じることにいた。
既に解約の書類も提出したから、否が応でも次のステージを用意しなければならない。
市ヶ谷や飯田橋周辺を想定して物件探しをしていたが、今後の活動の在り様を考え、芸術劇場に近い池袋を新しい拠点にしようと思っている。
常に新しいことに挑戦していくスピリットを失ったら確実に人は退化し、魅力を失っていく。
雪に負けてはならない。
この程度の雪に負けてはならない。
そういう意味では、細川護煕氏は見事に蘇ったようだ。
小泉マジックは、政治の世界から足を洗ったはずの細川元総理を見事に蘇らせた。
たいしたもんである。
細川氏の選挙手法もずいぶん変わった。
何よりもポスターが変わったのがいい。
元総理の名前だけで勝負しようとしていたこれまでの黒基調のポスターを、自分がもっとも訴えたいことを簡潔に明記した情熱の赤基調のポスターに変えて、自分が挑戦者であることを辞任するようになったのだから、これがいい。
選挙は、人を変える。
戦いの戦場に出ると、確実に人は強くなる。
今更選挙結果を左右することは出来ないだろうが、私は都知事選挙が終わってからの細川氏に期待している。
担がれて神輿に乗っているだけの殿様が、泥水を呑んで本気で国政の流れを変えることに取り組むようであれば、私もその応援団の一人に名乗りを上げることにする。
今日の雪は、すべての不浄なことを清める雪にしなければならない。
新党改革の身内から告発や苦情の声が上がるようでは、舛添氏の都政運営も多事多難と言わざるを得ない。
舛添氏の当選は間違いないところだが、どうやら舛添氏は爆弾を抱えているようだ。
金銭的トラブルや女性問題を抱えていない、政治に情熱のある人がどこの世界でも求められるようになっている。
細川氏は都政の舵取りは明らかに不向きだが、国政に関しては間違いなく一方の雄になる可能性を秘めている。
最後まで腰折れすることなく見事な戦いをやり遂げたのだから、細川氏は次の戦いの戦場に出るべきである。
その力はある。
その若さも十分だ。
負けるな。
この程度の雪に負けるな。
そういう声がどこからか聞こえてくるはずだ。
弁護士早川忠孝の雑来帳「ザッツライッ」
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