昭和天皇は東条英機をあえて赦さなかったのではないか | 早川忠孝の一念発起・日々新たなり  通称「早川学校」

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弁護士・元衆議院議員としてあらゆる社会事象について思いの丈を披歴しております。若い方々の羅針盤の一つにでもなればいいと思っておりましたが、もう一歩踏み出すことにしました。新しい世界を作るために、若い人たちとの競争に参加します。猪突猛進、暴走ゴメン。

私は昭和天皇には強烈な贖罪意識がおありだったのではないか、と考えている。


国家の指導者が大事な国策についての重要な判断を誤って多くの国民に避けられるはずの苦痛と惨禍を齎したことについての昭和天皇の心痛は如何ばかりであったろうか。

昭和天皇の人間宣言、マッカーサー元帥に対する意思表示、靖国神社への天皇の参拝中止、その時々に発せられる天皇の国民の安寧を冀う談話などから私は、昭和天皇は先の戦争に対する国家指導者の責任の重さを常に意識されていたのではないか、と思っている。


この国家指導者の中には天皇自らも含まれている、という自覚と、しかし、それでも自分自身が戦後の平和国家建設、日本再生のための人柱の一人にならなければならない、という強烈な思いから、粛々とあらゆる苦痛と困難を乗り越えられて象徴天皇としてのご自分のお仕事に邁進されていたのではないか。


私は、そう思うことにしている。

昭和天皇は、生涯東条英機は赦されなかったのではないか、個人的な好悪の感情を超越して、国民のためにあえてその生涯を通じて東条英機を赦されようとしなかったのではないか、と思っている。


天皇家ゆかりの人が伊勢神宮や靖国神社の宮司に就任されている。

いわば神官の総元締めである天皇として昭和天皇は靖国に東条英機や松岡洋祐が祀られてしまったことに強く異議を述べるために靖国参拝を中止される、という行動をされたのではないか。

これが象徴天皇としての昭和天皇の最大の意思表示だったのではないか。

そうも思っている。


この天皇家の論理は、あくまで天皇家だけのものである。

天皇家にゆかりがない私たちがこの論理をそのまま受け容れる必要はないが、靖国問題を考える際には一応念頭に置いておくべきだろう。