おはようございます。
ようやく自民党のマニフェストが公表されるようです。
当初は、こんなものではマニフェストとはいえない、検討検討、という言葉が多すぎる、インパクトに欠ける、などと内部から批判が出されていたようで、調整に時間がかかっていたようですが、とにかく党としての正式の文書ができるというのはありがたいことです。
もう皆選挙モードですから、いまさら永田町の党本部に行って侃侃諤諤の議論をする暇はありませんが、私は基本的に自民党のマニフェストを信頼しております。
どういうメンバーがマニフェストの策定チームに入っているか、そこでどんな議論が戦わされそうか、がある程度分かるからです。
自民党の部会はこういうときに大きな役割を果たします。
すべての部会長がマニフェストの策定に参画していますから、それぞれの専門領域ごとに一応の検討がなされている。マニフェストに載せられることになったそれぞれの政策には一応の財源的な裏付けがなされている。全体としての総合調整も済んでいる。霞が関もマニフェストに対応可能な状態になっている。
ですから、自民党のマニフェストは意外感には乏しいが、内容的には堅実で実現可能性があることばかり。
これじゃあ官僚の作文だ、霞が関の政策の寄せ集めじゃないか、とマスコミが批判しやすいものになってしまいますが、信頼性が高い、という点では、自民党のマニフェストは抜群です。
どんなに苦しくともマニフェストに書かれた政策は、着実に実行に移される。
それが私の驚きですが、それはそれは凄いものです。
マニフェストに何を盛り込むのか関係部会長が鎬を削っていた様子を想い起こします。
たった一行に命を懸ける。
たった一言に命を懸ける。
自民党のマニフェストは、関係官庁、いわゆる族議員、関係産業界、関係団体、さまざまな支援団体の血みどろの戦いの果てにようやく策定され、公表に至るものです。
自民党のマニフェストは、眼光紙背に徹するようにして読んでみてはじめてその凄さが理解できるものです。
犯罪被害者基本法などは、自民党のマニフェストに一文盛り込むところから始まりました。
マニフェストの策定のすべてのプロセスと、その後の政策実現過程全体を検証してもらえれば実に面白いレポートができると思います。