この伝え方ができてたら、
こんなに混乱しなかったのかも…
from: 自宅
マグロといえば!
東京の台所、築地市場です。
83年間にわたって首都東京の食を支えた築地市場。
今月豊洲市場へ移転されますね。
とにかく現場は大混乱だそうで、
普段の営業をしながら、
しかも移転の休業のためここ数日の多忙はMAX、
観光客も大勢来てエライこっちゃな様子。
豊洲市場も汚染水の問題があったり、
さらにこの地下水が水位下がらないとか、
市場で深夜作業する人たちの駐車場が足りないとか、
道が狭く傾斜もあって危険だとか、
店舗のスペースや床も築地より狭く使えないとか、
とにかく業者さんの声からは、
「こんな市場、使えるか!!!」
の大合唱なんですよ。
これも全ては、
行政が現場の声をリサーチせずに
机上の計算で全て「できるだろ」で
片づけてしまってるからじゃないかと思うんですね。
物事をあらたに進めるにあたって、
慣れ親しんだことを変えるのって難しいです。
人間の脳の機能「可塑性」があって、
その状態を保とうとするからですね。
こうした移転にはトラブルは付きものだし、
一発で上手くいくことはそうそうありません。
だからこそ関係者が一致団結して
「なぜこれをやるのか!」
ひとつのものに向かう必要がある。
かつて自分は、大きな工場再編で
ラインの移転なんか取り仕切った経験があるんですが、
そのときは関係部門とはとにかく情報共有して
各部署が持つ専門的な知見を大事にしました。
この築地から豊洲への市場移転も、
こうした共有があって、
現場からの声をちゃんと反映させていれば
ここまで混乱せず、トラブルがあっても踏ん張れることでしょう。
自分が工場再編で移転作業に取り組んでいた時は、
企業の上部からちゃんと
「この再編の意義、これでどうなるか」
の未来図をしっかり伝えられていました。
だから目的意識もって進められました。
でね、もうひとつこういうときに
伝えるべき情報があるんです。
それが何かというと、
「このままでいたら、どうなるか」
という、変化しないときの負の部分を伝えること。
未来というのはどうなるか分からないけれど、
プラスの未来と
マイナスの未来と
両方の道はありますよね。
それを予想して提示してあげる。
そうすることで、
「さぁ、どっちにする?」
と選択を促せます。
当然プラスの未来を取りますよね(^_^;)
でもこの「自ら選択する」がとても大事です。
そこをより具体的に納得して動けるよう、
現場の意見もしっかり吸い上げる。
これが相手が信頼してくれてプロジェクトを進める秘訣です。
今回移転によって廃業を決めた仲卸業者も数多く、
その影響で有名店の素材に影響も出そうです。
吉野家の1号店も閉店。なんか寂しいなぁ。
あなたの仕事がお客さんにとって、
得たい未来を得られそうだ!
そして変わらないとこうなっちゃうんだ…
と、両面から伝えることで信頼を大きく獲得されて、
みんなにとって良い姿になって欲しいです^_^

