【年の瀬ロック】



クリスマスが終わったとたん、寒波がいきなり脳みそに吹き込んだ。
がんばらなきゃいけない事がまだ残っているのに、外が寒いゼ。
しかし、商店街を歩くと時間の早さに背中をギュウギュウ押された。
「へい、いらっしゃい、いらっしゃい」

八百屋のおっさんの声がでかい。
隣の魚屋は、ジュウジュウ魚を焼いている。
肩にしっかりの買い物かごのおばさん達が、ドスドス町をねり歩き、
チリンチリン、自転車達が人の波をぬっていく。
来たよ、来たよ、また年の瀬が。
オレだけじゃなく、みんな忙しそうだ。
でも、一年に一回のこの瀬戸際の盛り上がりは、結構きらいじゃない。
寒さの中に、パワーがあふれる。
「おりゃあー!」正月まで、後もう一踏ん張りだゼ。
イエー、年の瀬ロック!