ニカラグアのダニエル・オルテガの政府と反政府派は、6月15日、「検証」のための委員会を設立して、国際的な人権団体を招請し、2か月に及ぶ抗議行動のなかで170人が死亡した暴力の波について捜査することに合意した。再開された合意のなかで、突然に発表された。
完全に行き詰まっていた対話が再開されたのち、野党の「市民同盟」、これは学生、経営者、社会運動などによって構成されているが、抗議運動が治安部隊を阻止するために、ほとんど全国の道路に構築されているバリケードについても、撤去することで合意された。これは政府側の主要な要求の一つであった。交渉の仲介役であるカトリック教会が発表した。
双方は「緊急に米州人権委員会(CIDH)の招請で合意した。(・・・)抗議行動のなかのすべての死者と暴力事象の捜査を助けるために」。ニカラグア司教会議(CEN)の議長、レオポルド・ブレネスが発表した。
CIDHはOEAの独立した機関であるが、ニカラグアへの5月におこなわれた最初の訪問に続く活動となる。このときは抗議行動を背景にして、人権にたいする重大な侵犯が確認された。
新しい合意のなかでは、政府は国連(ONU)人権高等弁務官、欧州連合(UE)の専門家を早急に招待し、ニカラグアの危機の解決を助けることをも約束した。
双方は、米州機構(OEA)の事務総長が、この努力のために即時介入することの「重要性」をも確認した。
合意によれば、これらの機関は、教会による新しい「検証と安全のための委員会」とともに、平和のためのプロセスの実行をおこない。これには抗議行動が全国のほぼすべての道路に設けている封鎖を撤去する計画も含まれる。
選挙の前倒し
司教たちによると、教会はさる6月7日、ダニエル・オルテガ大統領にたいして、2021年に予定されている選挙を早めることを要請した。これは抗議運動が強力に要求しているもので、2019年3月にするように求めている。
プランでは国家の4権力の分割の取り組みが含まれており、主要には選挙機関についてだが、現在はすべてが政権党の手のなかにある。
司教たちの提案では、選挙の前倒しのためには憲法改正が必要であり、このため委員会は今年中に有効となり、そのなかでは2007年に権力に就いたオルテガがふたたび立候補することができないように、大統領の再選が禁止される。
オルテガは直接的に答えることはなく、ただ司教たちにたいして、「民主化のために努力すること、国のすべての機関、司法、治安機関を強化すること」、そして憲法の枠内のすべての提案、法案について」、聞く用意があることを繰り返し述べた。
対話は6月16日も継続される。ブレネス枢機卿が発表した。
対話を圧殺する暴力
対話がおこなわれている一方で、少なくとも首都の4カ所の地区で民兵による攻撃がおこなわれた。またフイガルパ(東部)、ニンディリ(南部)、ヒノテペ(南部)などの都市での新しい衝突が報告されている。
「われわれは政府の側からの、トゥルバス(武装グループ)による、暴力の波に苦しめられている」。対話での市民側の代表の一人、カルロス・トゥネルマンは批判した。
民間企業を代表する指導者の一人、セバスティアン・チャモロは、「準警察部隊の解体は、国家の任務である」と指摘した。
「もしもこの暴力が続けられるならば、対話は少しづつ死んでいくことになるだろう」、チャモロは警告した。
デニス・モンカダは対話への政府側の代表であるが、ニカラグアにおける「前代未聞の蛮行」について悲しむべきこととしたが、暴力行為のなかでの政府側の責任を否定した。
ニカラグアは失敗した社会保険改革の試みの4月18日以来、恒常的な抗議運動のなかにあり、主要な道路は封鎖され、都市はなかば麻痺状態にある。
6月15日、ニカラグアは通常の活動に戻った。6月14日にはほぼゼネラルストライキがおこなわれ、反政府派は、国が平和的な手段によって、「変化」を交渉することを望んでいることを大統領に思い知らせようとした。
「政府を変えることが必要だ。なぜならもうたくさんなのだ」、イシドロ・オバンド66歳は語った。かれによると、オルテガによる民衆にたいする弾圧は、かれが生きてきたこの国の歴史のなかで「最悪」のもので、ソモサ主義者のときよりも悪いということだった。
ニカラグア人権センター(Cenidh)によると、抗議行動が始まってから少なくとも170人が死亡した。
最新の3人の死者は、6月14日、カリブ北部での衝突での2人の死者と、チナンデガ(北西部)での明け方の弁護士の殺害である。
抗議行動の拡がりは、2007年以来権力の座にある、オルテガと、その妻であり副大統領でもある右腕のムリジョの政府にたいする不満をしめしている。かれらは国家のすべての権力を握っており、全体主義と見なされている。
(N01756) [AFP のBlanca Morel による]
(foto:teleSUR)


