こんばんは。
ご覧頂きありがとうございます😊
本日も想像力と発掘良品の発掘⑲というテーマで
黄金の七人(1965)
(原題:7 UOMINI D'ORO)
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします。
★発掘良品の発掘とは?
↑今月のラインナップの詳細はコチラ!
本作は1965年に公開されたイタリア映画。
映画ファンにとってイタリア映画と言えば、「カストラート」などの芸術映画、「1900年」などの歴史映画、「オペラ座 血の喝采」などのカルト映画、「裂けた鉤十字/ローマの最も長い一日」などの戦争の悲哀を描いた映画、「ニュー・シネマ・パラダイス」などの市井の人々の人生を描いた映画などで多数の名作を輩出している映画大国!
ですが一般的な方がイメージしているイタリア映画は、ファッションセンスの良い男女が登場するオシャレな映画なのではないでしょうか?
けれど、いざオシャレなイタリア映画って何?と尋ねてみると、答えに窮してしまう場合も多いのです
オシャレなイタリア映画と言えばコレ?
いいえ。
「ローマの休日」はアメリカ映画です。
ですので、もし皆さんがオシャレなイタリア映画をお探しなら、1960年代のコメディタッチの作品がおススメ!
「女性上位時代 (1968)」や「唇からナイフ (1966)」や「太陽はひとりぼっち (1962)」そして本作と次回作の「黄金の七人」シリーズなどをご覧頂ければ、日本の女性の方々が目を輝かせるオシャレなファッションが目白押しなのです😍😍😍
海外よりセクシーな日本版ポスター!
ちなみにポスターの女性の
ファッションは…
これってほぼ裸では!?
「キネマ旬報社」さんのデータベースによれば本作の解説は以下の通り。
…「地球のうぶ毛」って何!?
ほとんど情報のない「地球のうぶ毛」は
ヤコペッティ監督作品に似た
ドキュメンタリー風のモンド映画のようです。
ザッピング的なドキュメンタリー作品の
「地球のうぶ毛 (IL PELO NEL MONDO)」
そんなドキュメンタリー作品を撮られた監督の撮った本作の冒頭のストーリーは以下の通り。
① スイスのジュネーブにあるスイス銀行の最新式の金庫に保管されている金塊を強奪しようと考えた教授と呼ばれる謎の男は、頭文字がAの6人の男たちと、目もくらむような美女のジョルジアを従えて、白昼の金塊強奪作戦を決行します。
工事作業員に化けた男たちと
彼らを指揮する教授&ジョルジア!
② 教授の考えた作戦は、水道管工事を装った6人の男たちが銀行の地下まで穴を掘ってドリルで金庫の底に穴をあけて中の金塊を盗み出すというもの。ハイテク機器を駆使する教授は、ジョルジアを利用して貸金庫に無線発信機を取り付けさせ、そこからの電波を頼りに金庫の正確な場所を地下に伝えていきます。
銀行の前には偽の工事現場。
工事現場を視認できるホテルに教授。
銀行に侵入するのはジョルジュ。
③ そんな完璧な布陣で挑む白昼の金庫破りでしたが、巡回中の警官に工事許可書を見せるよう求められたり、銀行内に仕掛けた監視カメラの前に紙袋が置かれてしまったりという想定外のトラブルを見舞われ、教授だけでなく映画を観ている観客も、ずっとハラハラドキドキしっぱなしになってしまいます!!
昼休み中の銀行内を探るために
一時的に電話線を切り
修理工のフリをした仲間の一人が
器具のカタチをした
隠しカメラを金庫前に設置します!
ですが設置したカメラの前に
強面の警備員が!!
まさかバレてしまったのか!?
さて、果たして教授率いる七人の男とジョルジアの黄金強奪計画は、果たして成功したのでしょうか?
それは是非、皆さん自身の目でご覧になって頂ければと思います。
「うふふ。あの黄金私たちが頂くわ!」
そんなオシャレ泥棒ジョルジュアと
黄金の七人の明日はどっちだ!?
皆様がご覧になる楽しみを奪わないよう、これ以上詳細を書く事は差し控えさせて頂きますが、本作は1960年代に世界中で巻き起こったカウンターカルチャーの影響を受けたファッションを堪能できるコメディ作品!
イタリアのファッションと言えば、ボディラインを美しく見せるデザインとイタリアンカラーの鮮やかさ!!
そんなスタイリッシュでキラキラしたイタリアン・ファッションは、日本人の“かわいい”の感性にピッタリとフィットし、その後の日本の若者文化に大きな影響を与えて行ったのだと推察されます。
60年代のイタリアン・ファッション①
60年代のイタリアン・ファッション②
60年代のイタリアン・ファッション③
けれどそんな60年代ファッションも、時代と共に忘れ去られてゆくもの。
そう。
最新のファッションとは、一つ前のファッションを否定するカウンター的なもの。
60年代に10代だった女性たちが40代となった頃の1990年代には、本作などの60年代ファッションを知る若者たちは、誰もいなくなっていました。
けれど1990年代の10~20歳だった若者たちの中には、自分たちが生まれる10年前に存在していた60年代ファッションをリスペクトする人々が現れ、日本ではピチカート・ファイブやフリッパーズ・ギター、カヒミ・カリィなどを中心とした渋谷系の若者たちによって発掘され、今に至っているのです😘
忘れられていた60年代ファッションですが
90年代の渋谷系の若者たちによって発掘され
今ではファッションの一ジャンルとして
定着してると思われます!
私見ですがそんな本作はずるがしこい教授に率いられた人の良い七人の仕事師と、とにかくかわいいジョルジアによる、白雪姫と七人の小人ならぬ、オシャレ女子と黄金の七人とでも言うべき作品であると同時に1990年代に60年代ブームが巻き起こったのだとしたら、それから30年経った2020年代では、60年代の再ブーム&90年代ブームが生まれてもおかしくないという事を考える一助となる作品ではないかと思うのですが、皆様はどう思われますでしょうか?
本作と同時期に公開された
「女性上位時代」も忘れられた作品でしたが…
1991年にピチカートファイブは
同名のアルバムを発表し
60年代ファッションを復興させました…
(ジャケットはゴダールっぽいですね)
その後、映画の「上位時代」方も
オシャレな60年代風パッケージで
DVD化されて登場!
そして、更に30年後の2020年
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の
オープニングも60年代風に!!
ねっ。デザインとは30年代周期で
蘇ってゆくものなのです!
という訳で次回は
黄金の七人勝ち組に!
というテーマで
続・黄金の七人/レインボー作戦
という映画を解説してみたいと思いますのでどうぞよろしくお願いいたします😘
ではまた(*゜▽゜ノノ゛☆
★おまけ★
併せて観たい60年代のオシャレ・イタリア作品
「女性上位時代」
カトリーヌ・スパークは
今では忘れられた60年代の女優さん!
けれど、そんな彼女の作品は
90年代の渋谷系の方々の尽力によって
現代に蘇ったのです😊