観戦記2931 3階級制覇に向けて! 京口紘人vsビンス・パラス | 人生マイペンライ

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いよいよ2週間を切った、2月24日の2大世界戦+那須川天心選手のバンタム級祭り!統一戦が期待される中で、WBC王者中谷潤人が3度目の防衛戦でWBC6位のダビド・クェジャルを迎える。WBAバンタム級王者の堤聖也選手は、引退を撤回して世界戦へ挑むWBA7位の比嘉大吾選手と初防衛戦。WBOバンタム級王者武居由樹選手からラブコールがあった那須川天心選手は、その武居選手にWBOバンタム級王座を奪われたばかりのジェイソン・モロニーと対戦。個人的には堤聖也選手と比嘉大吾選手の1戦は、4年半のドローの再戦という事で熱くなるものがあるが・・・・最近は日本人同士の世界戦が増えているので、慣れてきてしまっている感はある。WBAには暫定王者がいると言っても、スーパーバンタム級&バンタム級は日本人が独占。フライ級はWBA&WBC、ライトフライ級はIBF&WBO(WBAとWBCは空位)

スーパーバンタム級以下での日本人の強さが際立つが、一時は日本人が多くの団体で王者だったミニマム級では日本人王者はいなく、WBA&WBO王者がプエルトリコ系アメリカ人のオスカー・コラーゾと、WBCがメルヴィン・ジェルサレム、IBFがペドロ・タドゥランとフィリピン人が2団体で君臨。

ジェルサレムとタドゥランは日本で王座を奪取しているが、フィリピン人ボクサーはマニー・パッキャオしかり王座挑戦&防衛戦を敵地に乗り込んでというのは日本人からすると頭が下がる。パッキャオの世界王座獲得は、タイ、アメリカ、マレーシアとフィリピンでの世界王座防衛戦はスーパーバンタム級で1度だけ。この試合はパッキャオの故郷フィリピン・ミンダナオ島で開催されている。パッキャオはミンダナオ島の南コトバト州ジェネラル・サントス生まれと書かれる事が多いが、生まれはブギトノン州キバウェ。父親の浮気でパッキャオの母親と離婚してジェネラル・サントスの小学校~貧困で中学を中退してプロデビューしている。

私は奥さんがフィリピン人なので、ここがパッキャオゆかりのジェネラル・サントスかぁ~と行った事があるが、とんでもなく暑い港町。そのジェネラル・サントスから3度来日経験もあり、韓国に参戦するのがビンス・パラス!

 

1998年10月にフィリピン南コタバト州ジェネラル・サントスで生まれた‘J-ビンス‘ビンス・アスンシオン・パラスは、ゼネラル・サントスのヒーロー6階級制覇王者のマニー・パッキャオが幼少時に目の病気で苦しむ父の手術費用を出してもらい借金も援助してもらったらしい。NHKで放送されたパッキャオの特集番組でも16歳の時のパラスが登場して、路上でゴミを拾う生活をしていたパラスをパッキャオに救われた話をインタビューで答えている。

助けられたパッキャオに憧れボクシングを始め、2015年7月に16歳でデビューしロメオ・ガルドを1RでKO~その後もハイペースで試合をし、2017年3月までに10連勝10KO~6月にジンボイ・ハヤとWBOアジア太平洋ライトフライ級ユース王座決定戦で対戦し判定勝ちで栄冠~さらに2連勝2KOして、2018年5月に京口紘人選手のIBFミニマム級王座に挑戦も大差判定敗け 『観戦記1465』

 

2018年9月に再起し、WBCインターナショナルライトフライ級王者ジョナサン・タコニンに挑戦も判定敗け~その後も5勝4KO無敗1分で、2023年5月に花田歩夢選手に判定勝ち~10月にも日本で、石澤開選手に2-1の判定勝ち

 

そして、世界ランクを上げて6年7ヶ月振りに京口紘人選手と再戦!

 

1993年11月に大阪府和泉市生まれの京口紘人選手は、父親の京口寛さんと叔父が空手道場「聖心會」を運営しているらしく3歳から空手を習っていたらしい。聖心會はグローブ空手も教えているらしく、空手にプロは無いがボクシングにはプロがあると12歳の時に先に転向していた兄の竜人さんを(色々と残念でした・・・・)追って大阪・帝拳ジムへ入る。そこで憧れの「辰吉丈一郎さん」に出会い、直接ボディー打ちなどの指導を受け練習帰りにはマクドナルドなどにも連れていってもらったらしい。

大阪商業大学に推薦で入学し国体で優勝~大学4年時には、台北市カップ国際ボクシングトーナメンに日本代表選手として出場しライトフライ級で準優勝。アマ戦績は66戦して52勝で、2016年に大学を卒業し「精神的にも自立したい」と、東京に出てワタナベジムへ入会~4月にナーヨレック・シットサイトーンと6回戦でデビューし2RでKO勝ち~5月にファンタ・ルークジャオメーサイトーンを1RにTKO勝利~8月には、宮崎拳一選手に3RにTKO勝ち~11月にはマイケル・カメリオンに1RでKO勝ちし日本ミニマム級6位にランクイン。大晦日には、大田区体育館でジェヌエル・ラカルを3RにKOし5戦5勝5KO。2017年2月に 、東洋太 平洋ミ ニマム級 王座決定戦でアルマンド・デラクルスを3RにKOで栄冠。WBCミニマム級8位、IBFミニマム級10位にランクイン~2017年4月に、東洋太平洋ミニマム級2位のジョナサン・レフジョに判定勝ちし初防衛に成功。

7月に、IBFミニマム級王者のホセ・アルグメドに挑戦し辰吉さんと同じくプロ8戦目で世界王座を奪取 『観戦記1344』 デビューから1年3ヶ月の日本最速期間での世界王座獲得。

 

大晦日にはIBF3位のカルロス・ブイトラゴを8RにTKO勝ちで初防衛に成功 『観戦記1427』 5月にはIBFライトフライ級15位のビンス・パラスに判定勝ちして初防衛に成功 『観戦記1465』そして減量苦もありWBAミニマム級王座を返上して、9月にライトフライ級へテストマッチでWBAライトフライ級6位チボ・モナベザを4RでTKO勝ち 『観戦記1649』そして2018年12月にWBAライトフライ級スーパー王者のヘッキー・ブドラーに挑戦して10R終了時にTKO勝ちし2階級制覇達成『観戦記1653』

 

2019年6月には、WBAライトフライ級10位のタナワット・ナコーン(サタンムアンレック・CPフレッシュマート)を大差判定で降し初防衛に成功 『観戦記1751』 10月にも、WBA1位の久田哲也選手を判定で降し2度目の防衛に成功~しかし・・・5月の3度目の防衛戦で、WBA2位のアンディカ・ゴールデンボーイとの対戦はコロナ禍で中止~11月にWBA10位のタノンサック・シムスーの挑戦を受ける予定も、まさかの京口選手がコロナウィルス陽性・・・・試合は延期かと思いきや、日本でのコロナウィルス増加もあり完全に無くなる~京口選手は、イギリスの大手マッチルーム社と契約を結ぶ。

そして2021年3月に、ローマン・ゴンサレスvsファン・フランシスコ・エストラーダの8年振りの再戦のセミファイナルでWBA10位のアクセル・ブランドン・ベラを5RにTKOで降し3度目の防衛に成功 『観戦記2157』 2022年6月にメキシコで、WBAライトフライ級レギュラー王者のエステバン・ベルムデスとの統一戦を8RにTKO勝ち 『観戦記2396』 11月に、WBCライトフライ級スーパー王者の寺地拳四朗と王座統一戦も7RにTKO敗け 『観戦記2481』 初黒星からわずか6ヶ月後の2023年5月に、3階級制覇を狙ってフライ級契約でローランド・ジェイ・ビエンディーマをフルマークの判定で降す 『観戦記2590』

 

フライ級に上げて3戦目となる京口紘人選手が、韓国のリングで3階級制覇へ向けて弾みをつけるか!?日本で日本人選手に連勝し、3戦連続での日本人との対決となるビンス・パラスが中立国韓国で6年7ヶ月振りのリベンジなるか!?

 

2024年5月11日 3階級制覇に向けて! 京口紘人vsビンス・パラス

 

京口紘人 18勝12KO1敗 元2階級制覇王者

 

ビンス・パラス 20勝15KO2敗1分 IBFフライ級10位

 

1R、リマッチだけに、リベンジしたいパラスが最初から振っていく!

 

京口選手は、廻りながらカウンターを狙うも手数少ない

 

2R、パラスがガンガン攻める~プレス強く入って右ストレート!

 

オーバーハンドの右を振るパラスに、京口選手はガードしながらボディーで削る

 

3R、京口選手はジャブは入れるが、パラスの大きい右に下がる~低く入ろうとするところに、パラスは右アッパーを狙う

 

京口選手も接近戦から、得意の左ボディーから左アッパー!

 

4R、細かくジャブを入れる京口選手も、パラスは気にせず大きいパンチを振る~パラスを止めるべく京口選手は右!

 

お互いに手数が増していく~前に出ているのはパラス

 

5R、パラスが見栄えのいい大きいパンチを振るが、京口選手はガードしてからボディーを返す

 

しかし、パラスは止まらず打ちまくって京口選手を下げさせる

 

6R、ハイペースだったパラスは休んでいるか!?京口選手が左をバシバシ入れていく

 

しかし、京口選手も慎重に攻める~パラスが出てきても、よく見てからボディー!

 

7R、再びパラスが勢いよく攻める~京口選手はガードしているものの印象は悪いか!?

 

京口選手は、足を使いながらジャブを当てる~パラスが手数を増して振り回しまくるが、当てているのは京口選手の左

 

8R、前進と手数が落ちないパラス~残りラウンド少ないが、京口選手は仕掛けられない

 

さらに、パラスが出ていき打ちまくる~京口選手はクリーンヒットは貰っていないが、京口選手からの攻めも出てこない

 

9R、やはり手数はパラスだが、京口選手も入っていきインサイドから右ストレート~左フック!

 

パラスは、左目上から出血も逆ワン・ツーを連打~パラスのジャブを外して、京口選手が右ストレート!

 

10R、ポイントは取っているだろうと読む京口選手は、突っ込んでくるパラスにジャブを当て動く

 

京口選手は、流し気味にガードを固めて廻る~パラスは最後まで前にでて打っていく

 

判定は、93-97 93-97 94-96 3-0でビンス・パラスの判定勝ち!

 

なんとなんと!ビンス・パラスが判定勝ちで、6年7ヶ月前の借りを返す!まぁ~確かに敵地に乗り込み攻めまくる事に慣れているパラスト、あくまでもフライ級の挑戦試合という気持ちがあっただろう京口選手の差と言うべきか・・・・それでもクリーンヒットは京口選手の方が多く感じたが、韓国人3人のジャッジはお国柄ファイターが好きなのだろうが。

採点表を見ると、ジャッジ3者パラスに10点を付けたのは、4R、6R、8R。ジャッジ3者が京口選手に10点を付けたのは、3Rのみと特に後半に押し込まれるシーンが印象を悪くしたか!?前半5Rでは、47-48、47-48、48-47だったが、後半5Rは4ジャッジ3者とも46-49でパラスがリードを広げた。

3階級制覇を目指す京口選手としてはこのままでは終わる訳にはいかず、5ヵ月後に横浜でラバーマッチとなる。

 

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