こんばんは。
今日は一般知識等です。
範囲が広いのが難点ではあるんですが、繰り返し出ている問題もありますので、やはり、過去問は押さえておくべきでしょうね。
そこに+αなんですが、、、公務員試験の問題なんかも有効かもしれません。
本気になってそればっかりになると本末転倒ですが、、、あくまで、試験勉強の合間にってことで。。。
今日の過去問は、平成23年度問49の問題を○×式で解答してみましょう。
日本銀行に関する次の記述について正誤判定をしてみましょう。
今日は個数問題ですので、1個とは限りません。
それでは、早速。
問題
日本銀行は「発券銀行」として、日本銀行券を発行する。日本銀行券は法定通貨であり、金(きん)と交換できない不換銀行券である。
正解は?
○
う~ん、何やら中学校くらいまで遡ってる感じがします。
私的には、このくらいの知識はあったんですが勉強ができない時代ではありました。。。
問題を順に確認してみますね。
「日本銀行は「発券銀行」として、日本銀行券を発行する。」
ここは問題ないですね。
日本銀行法
(日本銀行券の発行)
第四十六条 日本銀行は、銀行券を発行する。
2 前項の規定により日本銀行が発行する銀行券(日本銀行券。)は、法貨として無制限に通用する。
1項に書いてますね。。。
銀行「券」ってくらいですから「紙幣」です。
法貨
法貨=法定貨幣の略。法律によって支払手段・流通手段として強制通用力を認められた貨幣。
そして問題後半です。
「日本銀行券は法定通貨であり、金(きん)と交換できない不換銀行券である。」
「法定通貨」は今見たので大丈夫ですね。
法貨、、、貨幣、、、通貨
貨幣=お金。商品交換の仲立ちで、支払いの手段、価値の尺度として社会に流通するもの。硬貨・紙幣の類。
通貨=お金のこと。流通手段・支払い手段として機能している貨幣。銀行券・補助貨幣などの現金通貨のほかに、預金通貨も含まれる。
貨幣と通貨、同じ意味合いです。
「金(きん)と交換できない不換銀行券である。」
ん、お金で「金」が買えるじゃんって思ったあなた、ちょっと違う。。。
聞いたことがあると思うんですが、「金本位制」。
金本位制=金を本位貨幣とする貨幣制度。
本位貨幣
本位貨幣=貨幣自体の素材の価値と額面金額が一致し、一国の貨幣制度の基準となる貨幣のこと。
つまり、「金本位制」のもとで、いざというときに銀行さんが「紙幣」を「金貨」と交換してくれたってことです。
この本位貨幣(正貨)との交換が約束された銀行券のことを「兌換(だかん)銀行券」と言います。
今のお金は、法律によって強制通用力を認められた貨幣ですので金とは交換できない「不換銀行券」ってことです。
ですので、お店で「金」を購入するってのとは訳が違うと言うことですね。
「金商品」ってのもあるようですが、銀行ではお金と「金」は交換してくれないと言うことです。
と言うことで、この問題は○です。
問題
1990年代後半からの金融自由化により、日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った。そのため、各地で地域通貨が発行されるようになった。
正解は?
×
金融自由化
金融自由化= 金利、業務分野、金融商品など金融制度にかかわる政府規制を緩和したり撤廃したりすること。
金融自由化と言われて久しいですね。
問題では、それによって、「日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った。」と言っています。
はたして、、、
これは、問題後半にある、「各地で地域通貨が発行されるようになった。」ってところで引っ掛けようとしたものですね。
地域通貨=特定の地域や共同体においてのみ流通する通貨。使い道が限られ、自治体や市民、市民団体が発行する。
商店街発行の「○○商品券」って感じです。
その商店街だけで使用できるもの、その自治体だけで使用できるもので、どこでも使えるものではありません。
と言うことは、「日本銀行は「唯一の発券銀行」としての地位を2000年代には失った。」とは、言えませんよね。
ちなみに、
発券銀行=銀行券を発行する権能を有する銀行。日本では、中央銀行である日本銀行。
銀行券の発行は、世界中ほとんどの国で、その国の中央銀行に集中されているそうです。
そのため、発券銀行と言えば「中央銀行」を指すってことだそうです。
問題
日本銀行は「銀行の銀行」として市中銀行から預託を受け入れ、市中銀行に貸し出しを行う。日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を法定利息と呼ぶ。
正解は?
×
日本銀行は「銀行の銀行」。。。
懐かしい響きです。
「市中銀行から預託を受け入れ、市中銀行に貸し出しを行う。」
これは、間違いありませんね。
日本銀行の機能と言うか役割と言うか、「銀行の銀行」の他に、「発券銀行」、「政府の銀行」ってのがあるってのは記憶にありますよね。
そして、問題後半です。
「日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を法定利息と呼ぶ。」
法定利息
法定利息=法律の規定に基づいて発生する利息。
つまり、利息は、借りたお金を返すときにプラスαで支払うお金のことです。
10万円借りて10万5千円返す場合の5千円ですね。
そして、その利息を決めるのが利率と言うものです。
利率は、借りたお金に対する利息の割合のことを言います。
先ほどの5千円の場合は、10万円に対し5%です。
これについては、民法と商法で定めがありましたよね。
民法
(法定利率)
第四百四条 利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年五分とする。
商法
(商事法定利率)
第五百十四条 商行為によって生じた債務に関しては、法定利率は、年六分とする。
年五分、年六分は、それぞれ5%、6%のことです。
と言うことは、「日本銀行が市中銀行に貸し出す金利を法定利息と呼ぶ。」は間違いと言うことになります。
では、「日本銀行が市中銀行に貸し出す金利」はなんて言うの ってことになりますね。
これは大丈夫ですね。
「公定歩合」です。
・・・・・・・・・
と、これを自信もって言っていたら古い人間って思われちゃいますね。
「公定歩合」は、名称が変更されて、「基準割引率および基準貸付利率」と呼ばれることになりました。
問題としては、名称の間違いだけです。。。
問題
日本銀行は「政府の銀行」として、国(中央政府)や自治体(地方政府)の税金などの公金の管理をする等、出納経理にかかわる事務をしている。
正解は?
×
ありゃりゃ、さっき書いちゃいましたね。
「政府の銀行」
んでも、中身は書いてないですからね。。。
そこんとこ確認してみましょう。
問題では、「国(中央政府)や自治体(地方政府)の税金などの公金の管理をする等、出納経理にかかわる事務をしている。」と言っていますね。
気にしないで読んでいたら○ってしてしまいそうですが、、、
日本銀行は「政府の銀行」です。
ワザとらしく、「自治体(地方政府)」としていますが、自治体の公金管理はしていません。
「政府の銀行」の「政府」は、国のことを言います。
日本銀行法
(国庫金の取扱い)
第三十五条 日本銀行は、我が国の中央銀行として、法令で定めるところにより、国庫金を取り扱わなければならない。
2 日本銀行は、前項の規定により国庫金を取り扱う場合には、第三十三条第一項に規定する業務のほか、その取扱いに必要な業務を行うことができる。
(通常業務)
第三十三条 日本銀行は、第一条の目的を達成するため、次に掲げる業務を行うことができる。
一 商業手形その他の手形の割引
二 手形、国債その他の有価証券又は電子記録債権を担保とする貸付け
三 商業手形その他の手形(日本銀行の振出しに係るものを含む。)、国債その他の債券又は電子記録債権の売買
四 金銭を担保とする国債その他の債券の貸借
五 預り金
六 内国為替取引
七 有価証券その他の財産権に係る証券又は証書の保護預り
八 地金銀の売買その他前各号の業務に付随する業務
2 前項第五号の「預り金」とは、預金契約に基づいて行う預金の受入れをいう。
それでは、問題にある「地方政府」とは
地方政府=州省、都道府県、市区町村など、地方公共団体のこと。
う~ん、勉強不足ですね。。。
「地方政府」って言葉が存在すること自体知りませんでした。
それでは、「自治体(地方政府)の税金などの公金の管理」は
銀行へ行くと見かけますよね。
「指定金融機関」って文字。。。
自治体(地方政府)の公金の管理等出納にかかわる事務は、「指定金融機関」によって行われていると言うことです。
仙台市にもたくさんの「指定金融機関」があります。
仙台と冠の付いた「仙台銀行」もその1つです。
問題
日本銀行は「国内政策の銀行」として、公開市場操作、預金準備率操作などの金融政策を行う。しかし、「円売りドル買い」などの外国為替市場への介入は行わない。
正解は?
×
問題前半は大丈夫そうですね。
日本銀行は「国内政策の銀行」として、金融政策を行う。
公開市場操作=通貨量の市場流通量を調整すること。
これは、聞いたことがありますよね。。。売りオペレーション、買いオペレーション。
売りオペレーション=市場に流通する通貨量が多すぎる時は、中央銀行が保有している債権類を売却し、資金を回収することで市場での資金の供給量を減らすこと。
買いオペレーション=市場に流通する通貨量が少なすぎる時は、市場から債権類を買い上げて市場での資金の供給量を増やすこと。
この二つ、名称と内容は記憶しておいた方が良いと思います。。。
預金準備率操作(支払準備率操作)=日本銀行(中央銀行)が、金融機関が受け入れた預金の一定割合を強制的に無利子であずけさせて、通貨量を調節すること。
この預けられた預金準備金(支払準備金)の預金に対する比率を上下させることにより、市中銀行の貸出資金量を調節をするという金融政策のことですね。
問題は次です。
問題では、「「円売りドル買い」などの外国為替市場への介入は行わない。」と言っていますね。
これはしょっちゅう行うものではないようですが、市場の状況により介入することはあります。
また、規定もなされています。
日本銀行法
(外国為替の売買)
第四十条 日本銀行は、必要に応じ自ら、又は第三十六条第一項の規定により国の事務の取扱いをする者として、外国為替の売買を行うほか、我が国の中央銀行としての外国中央銀行等又は国際機関との協力を図るため、これらの者による外国為替の売買の事務の取扱いをする者として、外国為替の売買を行うことができる。
2 日本銀行は、その行う外国為替の売買であって本邦通貨の外国為替相場の安定を目的とするものについては、第三十六条第一項の規定により国の事務の取扱いをする者として行うものとする。
3 日本銀行は、第一項の規定により我が国の中央銀行としての外国中央銀行等又は国際機関との協力を図るため、自ら、又はこれらの者の事務の取扱いをする者として行う外国為替の売買のうち、国際金融面での協力に該当するものとして財務大臣が定めるもののため行う外国為替の売買については、財務大臣からの要請に基づき、又はあらかじめその承認を得て、行うものとする。
第三十六条第一項の規定
(国の事務の取扱い)
第三十六条 日本銀行は、我が国の中央銀行として、法令で定めるところにより、通貨及び金融に関する国の事務を取り扱うものとする。
2、3 略。
と言うことで、「外国為替市場への介入は行わない。」ってのは間違いと言うことです。
今日も長くなってしまいましたが、なかなか面白かったですね。
今日のところはここまでです。
最後まで有難うございました。
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