5月16日 月曜日

630、起きる。
さて、今日からまた仕事だ。
頑張ろ。

着替えて準備して、一階へ。

息子が
「もう行けるよ!」


と言うので、
 

『おし、行こう。』

と、ドラ猫に火を入れて家を出る。

息子、久しぶりの学校。
今日は予定通りなら迎えが欲しいらしい。
19時だと。
おっけー。
朝からマイクラの話が止まらない。
サーバーの話やなんやら、色々盛り上がる。
また、夜遊ぼう。

高校で息子を降ろして、職場へ。

オフィスで朝食を摂り、それから準備。
出勤ログ&朝礼。
業務開始。

始まったと同時に、部長が来る。


「今朝、救急車大丈夫だったの?」

『???』

「今朝、家に救急車が入っていくのを見たけど。。。」

部長の通勤路上に、ウチがある。
部長が言うには7時半頃ウチの前を通ったら、救急車が僕の家の敷地に入っていったと言う。
僕が息子を乗せて出たのが、7時20分頃だから、その後か。。。
何も知らない。
ウチの敷地だと、お隣さんの可能性もあるし。。。
元嫁は連絡手段も無いから、どうにも知る由が無い。
娘か?今朝も体調悪そうにしてたけど。
いったい何があったのか、それすら教えてくれない元嫁。
一緒に生活出来ないレベルじゃ無いか。。。
凄く気になる。。。

部長が申し訳なさそうに。


「ごめん、心配事増やしちゃったね。」

 

と言って、去って行った。

午前中は自分の事務仕事だったけど、
ちょっと気になる、、、
でも、確かめようも無い。

帰ってから、息子を通して聞くしか無いか。。。


お昼少し前、少し外に出る。
市役所に行って住民票を取る。
それから郵便局へ。。。
向かおうとしたところ、とある定食屋の駐車場がガラガラなのを見る。
お、空いてる。
寄っていこう。
街にある定食屋。
元々は地元民しか行かない店だったけど、観光客が目をつけてから、なかなか昼間は行きにくくなった店。
焼きそばが安くて大盛り。
この間、大きいの頼みすぎたからな(笑

と言う事で、普通盛り頂く。
安定。
美味しかった。

それから郵便局。
で、スーパー。
一週間分の昼食を買い込む。
冷凍物とか冷凍物とか、玉子とか。
あとは朝食のハッシュドポテト。

職場に戻る。
ギリギリ13時。
仕事しよ。

午後からも事務仕事。

仕事中に、保険屋さんから電話。
住宅保険を新規で入る契約をする。
元嫁から入っていた住宅保険は解約した。
同じ条件で、少し安くなるから、こっちの方が良い。
わざわざ元嫁の売り上げに貢献する義理は無い。

それからは、自分の仕事する。
カタカタPC打ち。

17時前、思い出す。
弁護士さんに電話する。
17時過ぎると繋がらないので。

なんか。。。
扱いが雑になってきているのを感じる。
まぁ、それも仕方ないこと。
この案件、長いし、儲けにならないしね。
いいんだ、早く終わらせたい。

17時の定時で、仕事は辞める。
あとは19時まで、息子の出待ち。
と思ってたら、息子からLINEが来る。

「迎え、要らなくなった。」

了解。

そっか。
息子が遅くなること見越して、夕飯用意しちゃったから。
少し過ごして帰ろ。

と言う事で、買い物してきた玉子で、ゆで玉子を作って、その半分を煮玉子にしたり。
夕飯って言っても、カップラの蕎麦。
月見にして頂く。
うん、やっぱり蕎麦の方が好き。
たとえカップラでも。
うどんが嫌いって意味じゃない。
どっちも好きだけど、蕎麦の方がもう少し好きってだけ。
美味しかった、御馳走様でした。

18時半、帰路に着く。

途中、コンビニに寄る。
買い物。

それから帰宅。
冷蔵庫に自分の食事入れて、娘にこっそりおやつ渡す。
娘、普通に居間に座ってくつろいでいる。

救急車で運ばれた。。。のか?
聞きたい事はあるけど、今は黙っておく。

息子が風呂を出たので、娘に聞いてみる。

『今日はお風呂入るの?』

娘、ふるふると首を振る。

『ありがとう、じゃお父さん入るね。』

と言う事で、さっさと風呂に入る。

のんびり浸かって、風呂を出る。
元嫁が居ない。
娘しか居間に居なかった。
聞いてみる。

『今日も学校休んだの?』

娘、声を出さずにうんうんと首を縦に振る。

『大丈夫?』

と聞くと、うんうんと首を縦に振る。
喋らない。

『そっか、わかった。』

と、笑って返した。

僕は自室に戻った。
少し自分の事をしていた。
21時近くなって、散歩に出る。
今日は満月だし、見れるかな?

外に出ると、曇天の空。
あー。。。
残念。
今日は36万キロ台だから、大きく見えるはずなんだけどな。。。
分厚い雲の向こうに、ぼんやりとしたシルエットだけが見える。
残念。

20分ほど歩いて帰宅した。

帰宅すると、食卓の上に置手紙。


!!!!!!!!



「明日、○○○○にてPCR検査を受けて下さい。」


と端的なメッセージのみ。
はぁ?どう言う事?
一応、そこに書いておく。

『詳しい説明をして下さい。』

いや、ちょっと待って。
今朝部長が言ってた救急車の話。

急いで車庫の防犯カメラを回収。
見ると。。。
僕と息子が家を出た5分後。
救急車が来て娘が運ばれて行き、元嫁が付いて行ってる映像が。。。

ちょっと待て。

考える。

いや、推測の域でしかない。

息子の部屋に行く。
『ねぇ、ちょっと聞きたいんだけど。。。
 今朝、○○ちゃん救急車で運ばれたって、聞いた?』

返事は聞くまでも無かった。
息子の微妙な表情で察する。
言いたいけど言って良いか考えてる顔だ。

「あー。。。なんか、学校行くときに鼻血が止まらないって、言ってた。」

察したので、それ以上は聞かなかった。

ダメだ。
妹に電話する。

確認するべきだと、言われる。
親権者なんだから、堂々としなさいと言われる。

ごもっとも。

電話を切って、娘の部屋のドアをノックする。

『あの、聞きたい事があるんで、

 怒らないから下に来てくれますか?』

「はい」

とだけ返事。

一階に先に行き、一応ボイスレコーダーをonにする。

『えっと、この置手紙の説明をして欲しいんですが。』

「娘が午前中、陽性だったと判明したんです。」

『子供の事でしょ?そう言う事はちゃんと早く話をして欲しいな。』

「わかりました。」

元嫁は、消して僕の前には姿を現さない。
目を合わせないように、階段の物陰から話をする。

元嫁、そのまま二階に上がろうとした。

『ちょっと待て。』

「はい」

『子供の事はちゃんと話すって、今言ったばかりですが。』

「はい」

『さっき息子に聞いたのですが、今朝娘は救急車で運ばれたって。』

「あー。。。一応、運ばれました。」

どこまでもすっとぼけた人だ。
基地外でしょ。
一応ってなんだよ。
救急車で運ばれるって、相当だぞ?

『今言ったばかりですよね?

 子供の事は大事な事だから、

 ちゃんと話をして欲しいって。』

「あー、そうですね。」

ダメだ、この人。
親として、というより、やっぱり人としてダメだ。


もう、それ以上突っ込まなかった。

後は、一応妹に報告。
で、慌てて車から消毒液とか持ってくるけど。。。
もう遅いわな。
娘は。。。
土曜には体調が悪そうにしていた。
もう、3日目か。
完全に拡散しきってるでしょ。
僕も、息子もアウトだ。
一緒に寝てる元嫁は、完全にアウトだ。

とりあえず、僕と息子はワクチン打ってる。
元嫁は知らん。

部屋に戻ってそれについて調べたりなんだり。
娘の部屋から、元嫁がゲフゲフ咳き込む声が聞こえる。


・・・最近ダークサイドに落ちまくってるから、ふと思ってしまう。

あの人、このまま死んでくれないかな。
発病して死ねばいいのに。

と、心から思ってる自分が居る。
今、チャンスじゃない?
とか。

本気で思ってる。

。。。


ダメだ。。。
今の気持ちを、残しておこう。

人として自分の気持ちも普通ではない。
部屋でカタカタ日記を書く。
イマココ

この日この状況でこう考えていた自分を、忘れない。
これが、自分だ。

情の欠片も残っていない。

心から死んでほしいと願う人間がいる。
それが、自分なんだ。

受け止めておこう。
僕は天国には行けないな。


なんて思ったり。
でも、現実に帰る。
ヤバい、仕事行ってる場合じゃない。
明日、朝一番で職場に電話しないと。
どういう裁定になる?
やっぱりPCR検査受けて、陰性確定するまでは仕事に行けないよな。
そもそも、食事どうしよう。
食材の残量をカウントする。
パスタと米のヘビロテなら5日は食いつなげるか?
食料のほとんどは、職場だ。
いや、山用のアルファ米がいっぱいあるな。
米だけならしばらく食いつなげる。

あー。。。
頭痛い。
物理的じゃなくて、精神的に。。。



ふと、娘の笑い声が聞こえる。。。
元嫁はゲフゲフしてるけど、娘は元気だ。

娘が元気なら、いいや。
それだけが救いだな。
良かった。
本当に良かった。。。
重症化してなければ。。。

 

今思えば、夕方に娘に話しかけた時。

娘は一言も言葉を発しずに口をつぐんで、

ウンウンと首を振るだけだった。

娘なりに、感染しないように気を使ってたんだろうな。
 


と言うか、最初に熱が出た時点で病院に行くでしょ、今の御時勢。
それを隠そうとして病院に連れて行かない元嫁、やっぱり思考が犯罪者だと思う。
自分に都合の悪い事はとことん隠す、黙ってるって事か。
そう言う奴だよな。

元嫁は、元気になるなよ。。。


おやすみ、子供達。