ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~ -2ページ目

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

MacBook Air 13 Intelチップ MacBook Air 13 M1チップ  MacBook Air 15 M2チップ


わたしは決してApple一辺倒のユーザーではない。

4ヶ月前にはRyzen5を搭載したMinisforumのミニPCも購入し、毎日データ処理用に使っているし、

今月にはヒューレット・パッカードのモバイルノートも新規購入した。

 

しかしOSの更新、パソコンの初期化などの点で使い慣れているのはMacである。

Macは10年前のものでもOSを更新すれば、今でも結構使える。

電子カルテもMacで動かしているのも、自分でハードのトラブルに対応できるからである。

 

これまで PanasonicのLet's Noteを3台購入したし、ウィンドウズのデスクトップも数台使用した。

パーツを買ってきて自作したこともある。

ウィンドウズパソコンをメインに使っていたのは、スティーブ・ジョブズがAppleを

離れていた頃と一致する。

 

自宅で主に使っているのはMacのノートパソコンで、数多く購入した。

最初は1995年の白黒のPower Bookまで遡る。

その後iBook 3台、Power Book G4 1台、MacBookとMacBook Proを3台使用したのち、

2009年からはずっとMacBook Airである。

 

今回購入した新型MacBook Air 15インチは、何とMacBook Airの12台目である。

有名なことだが、Macは自社製のM1チップを搭載してから革命的に速くなり

使いやすくなった。

 

上記のIntelチップのMacBook Air 13は、16GBのメモリ、1.5TBのストレージで

28万円もしたが、ずっと性能の良いM1チップの同型MacBook Air 13は19万円程度だった。

 

その後円安の影響もあるためAppleは値上げしており、今回のMacBook Air 15は

16GBのメモリ、2TBのストレージで33万円もする。

M2チップになっても快適性はあまり変わらないが、キーボードの質感は明らかに向上している。

 

IntelチップのMacBook Air 13は、遅い上にキーボードが打ちにくく、非常に使いにくい。

しかもモバイル用には重いので、プレゼン時にはMacBook 12インチを今でも使っている。

 

上から  Mac Book 12 MacBook Air 13 MacBook Air 15

 

この軽いノートは今や製造中止になっている。

今のAppleが造れば軽くて速いMacができるのは間違いないが、

これからはiPadを使いなさいというのがAppleの方針なのだろう。

 

個人的には、12インチの軽いM2チップ搭載のMacが欲しくてたまらない。

 

 

 

5年半前に家内の実家が新築した自宅(自分は間借り人)に引っ越した。

この家ががかなり広いので、1台のWi-Fi機器ではとても全ての部屋をカバーできない。

 

アクティブスピーカー naim mu-so と  Air mac Extreme ベースステーション

 

引っ越し当初は、eo光 1ギガ コースを契約して、Appleの Air mac Extreme ベースステーションを

4台も購入し、ブリッジモードでメッシュWi-Fiを組んでいた。

この機器は、IEEE 8.0.11ac対応なので、Wi-Fi 5に当たる。

 

5年も経過すると、Wi-Fiの規格も進歩するらしく、

Wi-Fi 4→5→6→6Eと進化してきているらしい。

 

スマサポチャンネルの動画から

 

一昨年になって、我が家もeo光 10ギガ コースが契約できるようになったので、

早速アップしたところ、明らかに通信速度が改善した。

 

 

Air mac Extreme に大きな不満はなかったが、eoにメッシュWi-Fi機器のレンタルが

あることを知り、早速申し込んで4台レンタルした。

届いたのはTP-Link社製のDeco X20という中国製の軽くてコンパクトな機器である。

この機器はWi-Fi 6対応となっているから、Air Mac Extremeより1ランク規格が上だ。

 

Air mac Extremeは1台18,000円くらいしたと思うが、

Deco X20は購入価格が2台で15,000円ほどだから、半額以下である。

毎月のレンタル料は、4台で1,100円だから非常に安い。

スマホのアプリからの管理も容易であり、非常に良くできている。

 

Air mac Extremeと入れ替えて実際に使ってみたところ、

Wi-Fiの通信速度は確かに2割くらい速くなったような気がするが、期待したほどではない。

光の速度が1ギガから10ギガになったことの方が、速度改善には大きく貢献している、

 

TP-LinkのDeco X20で特に不満はなかったのだが、いろいろネットの情報を見ていると

中国製は・・という記事や動画を見かけるようになった。

ルーター機能はeoの機器が担っているのだが、すべての通信はWi-Fi機器を通すことになる。

実際に以下のような記事がネットにあった。

 

「2022年3月14日にTP-Link製のWi-Fiルーターが利用者のトラフィック(通信内容)を

 Aviraへ送信していることが、海外の掲示板「Reddit」に投稿され判明しました。

「Avira」とはドイツのアンチウイルスソフトウェア企業で、TP-LINKとは共同で

 セキュリティサービスの提供を行っています」

 

これが事実なら個人情報の漏洩であり、明らかに違法行為なのではないか。

わたしは政府の要人でも大企業の幹部でもないので、漏れて困る情報など持っていないのだが、

このような記事を見るとちょっと引いてしまう。

 

時々覗いているパソコン自作系ユーチューバー吉田製作所のチャンネルで、

自称一億円の自宅に

「有線より速い「爆速WI-FI環境」を構築する方法!【ロマン/トリプルメッシュ】」

という動画がアップされた。

 

バッファローの最上位機種WXR-6000AX12を何と3台購入し、

メッシュWi-Fiを構築するという、常識をわざと外した受け狙いの動画である。

さすが人気ユーチューバー吉田製作所だけのことはある。

 

動画でも述べられているように、この機種はバッファローの最上位機種ではあるが、

Wi-Fi6Eには対応していない。

色々調べてみたが、現時点では端末のPCやスマホの対応ができていないので、

Wi-Fi6E対応のWi-Fi機器は宝の持ち腐れのようだ。

 

そこでわたしもレンタルのTP-Linkを止めてバッファローの

Wi-Fi6の最上位機種に入れ替えることにした。

 

連休中に地元のヤマダ電機に行き、詳しい販売員を捕まえて、

Amazonと同じ価格にしないと買わないぞと念を押した上で、

吉田製作所より1年新しいバッファローの最上位機種を購入した。

これら機種はWi-Fi 6対応で、Wi-Fi 6E非対応である。

 

BUFFALO WSR-6000AX8-MB 子機(エージェント)18,735円

BUFFALO WSR-6000AX8-CG 子機(エージェント)上記と色違いで同じもの 18,735円

バッファロー WXR-6000AX12P WXR6000ぁX12P 親機(コントローラー)33,601円

 

6年前の宅内配線LANケーブルはカテゴリー6aではなく6であるし、

子機(エージェント)に親機と同じ最上位機種は必要ないと考えて上記の選択とした。

合計購入金額何と7万円以上!

 

子機にした機種は親機よりアンテナ数が少なく、カバー範囲が少し狭いようだが、

普及機なら5,000円程度なので、かなりの上位機種だ。

オンラインゲームもしないし、高画質の画像を観まくるわけでもないのに、

たかが自宅のWi-Fiにここまでお金をかけるか?

 

親機 巨大な機器でカニのようにアンテナが目立つ

 

バッファローの子機とLUXMANのプリメインアンプ 

 

子機とネットワークオーディオプレーヤー OPPO SONICA DACと

IO DATAの音楽用NAS Sound Genic は有線LANで接続。

Sound GenicとOPPO SONICA DACとはUSBで有線接続。

iPadの音楽再生ソフトfidata から Sound Genic にWi-Fiで飛ばして音楽再生する。

音質低下を最少限にするには、この接続が最良である。


さすがに親機の性能は優秀で、アンテナ(ストリーム)数が多いので、遠くまで電波が届く。

だからAppleやTP-Linkのように4台は必要ではなく、3台で事足りる。

 

速度測定の1例 もう少し出ることもある

 

バッファローの最上位機種を検証したスマサポチャンネルのデータと吉田製作所のデータと

比較しても、この程度の速度が出ればまずまずといったところ。

 

コストに見合うかどうかは甚だ疑問であるが、Wi-Fi7は次元が違うらしいから期待したい。

 

ウェルカム上野もとしろ 京都府船井郡京丹波町 2023年3月21日訪問

 

グルメの巨匠Georgesさんから情報を得て、この1ヶ月でそば屋を探訪してみた。

まず1軒目は、京丹波町のウェルカム上野もとしろである。

周りには何もない1軒屋で、クルマで行く以外に交通手段はまずない。

昔に上野城というのがあったので「もとしろ」という店名になっているらしい。

店の東側には蕎麦畑があり、自家栽培の十割そばを提供される。

 

11時開店の20分前に着いたが、すでに数組の予約が入っている。

11時になると続々とクルマがやって来て、食べ終わる頃には待ち客が数組あった。

 

蕎麦の魅力を語るだけの経験がないのだが、気品があって清潔感に溢れる一皿であった。

何より季節の天ぷらが絶品である。

この店には季節ごとに訪れて、新鮮な山菜の天ぷらを楽しむのが良いと思った。

 

お食事処きたむら 京都府南丹市美山町 2023年4月9日訪問

 

こちらの店も京都の山深いところにあると思いきや、交通量の多い府道に面しており、

広い駐車場にはクルマが満車であるだけでなく、100台以上のバイクが駐まっている。

府道の向かいは広い蕎麦畑で、その向こうは美山茅葺きの里・北村という観光地である。

道理でクルマが多いはずだ。

観光バスも来ており、外国人観光客もかなり見かけた。

 

1330くらいに着いたらバイクのライダー客が一杯で、20分以上の待ち時間があった。

ここも自家栽培の十割そばが売りだが、皿そば以外は売り切れていた。

こちらの蕎麦もしっとりとしており、歯触りもほどよく美味しく頂けた。

 

この日のもう1つの目的は、昨年秋に訪れた常照皇寺の天然記念物の枝垂れ桜を見ることであったが、

完全に葉桜になっていた。10日くらい遅かったようだ。

ただしもう1本の桜はまだまだ咲き誇っていたので良しとしよう。

 

手打ち蕎麦処 あき津 大阪府吹田市高野台 2023年4月29日訪問

 

3軒目は本日訪問した地元のそば屋さんである。

千里の閑静な住宅地にある店で、普通の住宅にしか見えないので、気付かずに通り過ぎてしまう。

しかも金土日の3日しか営業していない。

 

梅の膳というメニューを予約して、先日の京都甘味ツアーに行った友人と訪問した。

1品1品が上品で、昼間から飲むビールと冷酒が心地よい。

蕎麦は十割ではないそうで、先の2軒より腰があって少し水気が少ない印象だが、

その分歯ごたえが感じられる。

 

蕎麦つゆが美味しく、蕎麦湯がゆっくりと楽しめた。

実に贅沢な時間であった。

 

晴天で明るい光のが眩しい中、家内への土産の粟餅とポルトガルのお菓子を手にして、四条に向かう。

今回の京都スイーツツアーは北から南へと向かうコースで、これまでほとんど人混みはなかったが、

いよいよミーハーゾーンに突入だ。

 

観光客が多い北野天満宮前のバス停で待っていたら、四条烏丸行きのバスが来たので、

さっさと乗って終点まで乗った。

目指すは祇園町にある「鍵善良房」である。

四条通りを東に花見小路近くまで行かなくてはならないが、時刻はまだ13:20で

晴天であったので歩くことにした。

 

四条通りはかつての賑わいを取り戻し、多くの観光客が歩いている。

久しぶりに錦市場がどうなっているか見たくなって、途中から錦小路通に行ったところ、

ものすごい観光客の雑踏に突入することになってしまった。

立ち食いをしている外国人も多く、京都伝統の市場の変貌ぶりにビックリである。

 

四条通りに戻って鍵善良房の本店に着いたところ

「工場改修工事のため喫茶は2月20日まで休み」との貼り紙が。

仕方が無いので、八坂さんを抜けたところにある高台寺店までさらに20分歩く羽目になった。

 

快晴の八坂神社


八坂神社の東の鳥居

 

鍵善良房 高台寺店

 

四条烏丸らここまで1時間近く歩いたが、10分ほど待っただけで席に着くことができた。

 

くずきり 氷が入った容器で供され、黒蜜につけて食べる

 

くずきりに付いてくる和三盆でできた菊寿糖 地味ながら和菓子の粋である

 

鍵善のくずきりも45年前から親しんでおり、当時の本店は古い建物で風情があった。

独特の容器も変わっていないが、値段はずいぶん変わっている。

1977年頃は600円だったと記憶しているが、ブルゴーニュワインのように年々価格は上昇し、

今では1,400円になっている。

 

初めて来た友人も大いに気に入ったようだが

「これが1,400円かぁ」と思わず呟く。

 

われわれの前に入店したアジアからの観光客とおぼしき中年のカップルは、

ダブルを2人前注文していた。

鍵善良房には40年以上来ているが、メニューに乗っていないダブルがあるとは知らなかった。

 

店員さんに聞いたら、量が2倍で価格も2倍です、とのことだった。

2人分で5.600円になるが、ここで価格のことを言うのは野暮というものだ。

くずきりの歯ごたえ、氷の美しさ、黒蜜の上品な甘さは何物にも代えがたい。

 

お腹が許せば、このあとミーハーに徹して抹茶パフェにもトライしたかったが、

さすがの大食漢の友人もギブアップ。

四条河原町まで歩いて戻って阪急電車で帰宅した。

 

早朝から始まり15時まで、京都の甘味処4箇所をはしごした1日ツアーであった。

歩いた歩数は18,000歩。

女性2人ならいざ知らず、おっさん2人でこのような京都スイーツツアーを敢行する同類は

あまりいないと思う。

 

 

今宮神社の2軒のあぶり餅を食したのち、神社の前でやって来たタクシーを捕まえて

北野天満宮に向かう。

早起きして甘いものばかり食べているので、まだ11時前だが蕎麦を食べたくなった。

 

久々に三条の河道屋で辛味大根が乗った蕎麦を食べたいなと思ったのだが、

今宮神社から一旦三条まで下がるのは遠すぎる。

そこで上七軒にある「夢庵」という蕎麦屋さんで粟餅前の昼食を摂ることにした。

店の前でタクシーを降りて、友人は茶そばの定食、わたしはにしんそばを注文した。

 

このチョイスはやや失敗だった。蕎麦は美味しいのだが、にしんが甘い!

甘味処ツアーの行程で、甘いにしんが入った蕎麦を注文したのはドジだったが、

友人は美味しい茶そばを食べられたと喜んでいた。

 

快晴の北野天満宮

 

粟餅処 澤屋

 

蕎麦屋さんを出て、北野天満宮を参拝したのち、門前の澤屋に向かう。

丁度12時だったが、店の前には10人くらいの列ができていて、入店までに20分くらい待った。

 

粟餅 あんこ3個・きな粉2個の定番の粟餅

 

あんこ2個・きな粉3個とお願いしたが、店の勘違いで定番の3個・2個になったが、

土産に持ち帰ったのはあんこ2個・きな粉3個にしてもらった。

 

まあそれは良いとして、相変わらずとても美味しい。

50年以上前から、京都に行って時間がある限り、ここの粟餅を食べて帰るようにしている。

粟餅は秒単位で硬くなるので、本来は店で食べるのがベストではあるが、

持ち帰ったら軽くレンジで温めると、当日中なら美味しく食べられる。

 

わたしの高校の母校は昔から京大志向で、同期生の多くは京大に進学した。

父親が京大出身であり、わたしも京大に進学することを夢見ていたが、

入学したのは自宅から近い阪大であった。

 

下町風で味があるが何となく貧乏くさい(失礼)石橋で教養部の2年間過ごしたが、

古都京都に下宿して大学生活を送る同期生が羨ましくて仕方がなかった。

 

大学生になって間もない日曜日、1人でふらりと京都に出かけ、鷹峯の光悦寺などを訪問した。

帰りのバスの中で、後に座ったおばさん2人が「北野天満宮の粟餅は美味しい」と

話しているのを聞いたのが、この粟餅を知るきっかけだった。

 

これは食べずにおられない。

そう思ってその足でバスを乗り継いで澤屋まで行ったが、すでに午後3時を過ぎており、

売り切れになっていた。

 

食べたくて食べたくて仕方がなかったが、こればかりはどうしようもない。

以来50年、わたしが澤屋の粟餅に執着心を持ち続けているのは、

この悔しい体験が出発点になっている。

 

やむを得ないので、京都から豊中の自宅(当時)に帰るのに、わざわざ十三で下車して、

みたらし団子で有名な「喜八州総本舗」の安倍川餅を買って帰った(現在では土日限定らしい)。

それ以来、京都と言えば「澤屋の粟餅」が定番になっている。

 

ちなみに今回の京都スイーツツアーに同行した友人も阪大出身で、

海外勤務が長く京都のことはほとんど知らない。

今になって思うが、京大に進学した友人もさほど京都のことは知らないようだ。

うちの娘も息子も京都の大学に進学して5年間下宿していたが、五十歩百歩だ。

 

粟餅を堪能したあと、鳥居の東側の蔵を借りて営業しているポルトガル菓子店

「カステラ・ド・パウロ」に立ち寄った。

 

友人が手土産に買ってくれた ベイラ リトラル地方のバォンデロー 中はねっとり

 

店の前のベンチで待っていたら、楚々とした芸妓さんが歩いてきた。

風情があるなあと眺めていたら、知り合いの勝彩(かつさ)さんであった。

 

持ち帰った粟餅 4:44経過後

 

新・しみつの京都 甘味処編・・その4「・・・」に続く

 

 

 

2023年2月11日(土・休日)

上賀茂神社の2軒のやきもちを立食いした後、境内を散策したがまだ9時過ぎである。

つぎに向かうのは今宮神社で、ここのあぶり餅は1000年の歴史がある日本最古のスイーツと

言われている。

わたしはすでに何回か訪問しているが、友人のSはもちろん初めてである。

 

丁度やってきたタクシーを捕まえて、「今宮神社まで」と伝えると、

「あぶり餅を食べに行かはるんですか」と返ってきた。お見通しである。

こちらから聞いたわけでもないのに

「2軒お店があって、どっちがお勧めかよくお客さんから聞かれますが、

 食べ比べてみたらどうですか、と答えています」と言う。

 

10分ほどで今宮神社に着いたが、まだ9時半である。

境内には数人の参拝客がいたが、あぶり餅屋さんの開店時間は10時で、まだ時間がある。

9時45分くらいになると、人々は東門を出てあぶり餅屋さんの前でたむろしていた。

 

東門からの道を挟んで2軒のあぶり餅屋さんがあり、

北側(左)が「一和(一文字屋)」、南側(右)が「かざりや」である。

1000年前からあるのは一和だそうだが、かざりやも400年の歴史があるそうだ。

 

9時50分くらいになると、かざりやから店の人が出てきて

「ここを先頭にお並び下さい」という看板を立てた。

するとすぐに15人くらいの列ができて、9時2分前にぞろぞろと店の奥に案内されて行った。

 

一方左側の一和の前は人はまばらで、9時になってようやく雨戸を開けて案内が始まったが、

われわれ含めて数人が入店したのみである。

どう考えてもかざりやの方が商売が巧い。

 

わたしはどちらの店でも食べたことはあるが、正確な特徴までは覚えていなかった。

しかし今回は一和に先に入ることに決めていた。

 

その理由は、食には1ミリも妥協しない上七軒のおかみさんが

「自分が好きなのは一和どす」と言っていたからだ。

このおかみさんこそ、もめんやつか本に100回くらいご一緒している京の食の達人・師匠で、

食に関してはまったく頭が上がらない。

 

一和のあぶり餅 1人前11本 600円

 

きな粉をまぶした小さな餅を炭火で炙って焦げ目をつけ、白みそのたれをつけて食べる。

温かくてとても香ばしく、ここでしか体験出来ない逸品である。

小さな餅には適度の歯ごたえがあり、嗅覚と味覚と歯の触覚のすべてで楽しめる。

持ち帰りも可能だが、こんなものここで食べるしかないだろう、と思う。

 

餅の1つ1つは小さくて、1口ですぐに食べられる。

朝からやきもちをたった?3個しか食べていないので、あっという間に11本食べてしまった。

まだまだ満腹感はないし、友人は大食漢である。

食べ終えた後、さっさと向かいのかざりやに移動した。

 

一和のあぶり餅 1人前11本 600円

 

2軒のあぶり餅は同じように見えても、続けて食べると相当味わいが異なるのに気付く。

串に刺した小さな餅を炭火で炙って、白みそのたれをかけるというのは同じだが、

一和の餅は細長で歯ごたえがあるのに対し、かざりやの餅は丸くて柔らない。

 

それ以上に異なるのは白みそのたれで、明らかにかざりやの方が濃くて甘い。

一見さんにも印象的で分かりやすいのはかざりやで、淡泊ながらキリリと仕上げたのが一和だ。

 

上賀茂のやきもちのように、「ポリシーが異なる似て非なるもの」ではなく、

同じDNAを持つが、長い時間を経て分化し、それぞれの形質を獲得するに至ったものである。

(仲野徹 著 岩波新書「エピジェネティクス」参照)

 

なので、何れが美味しいかなどという問いはナンセンスだ。

これはもう、どちらが好きかという好みの問題である。

 

わたしの答え。

2軒で1人前ずつ食べた後、今からもう1人前食べるとしたら一和にする。

別の日に、いずれか1皿しか食べられないとしたら、迷わず一和を選ぶ。

 

同じピノ・ノワールでも、北の冷涼な地域の畑と南の日当たりが良い畑では

出来上がったワインが異なるように、北と南ではあぶり餅でも味わいが異なるのだ。

南のかざりやが濃厚で糖度が高いみそ仕立てになっているのも、緯度のなせる技なのか?(ウソ)

 

わたしはキレイな酸味があって、繊細で糖が出しゃばらないピノ・ノワールが好きなのである。

あぶり餅も同じ。

 

新・しみつの京都 甘味処編・・その3「北野天満宮・澤屋の粟餅」に続く。

 

近隣に高校の同期生で元商社マンのSが住んでいて、家族ぐるみで仲良くしている。

彼は食に強い関心があり、もめんに欠員があった際にはよく代役で参加してもらっている。

非常に世話好きなので、ミニ同窓会の幹事はいつも彼の役割だ。

 

10人程度のミニ同窓会の際、彼は「お土産」と称する和菓子を全員に持たせてくれる。

同窓会の会費にはその「お土産」代も入っているので、

正確には「お土産」ではなく「押し売り」なのだが、まあそれは良しとしよう。

 

過去2回のお土産は以下だが、いずれもとても美味しかった。

泉州貝塚の塩五の「村雨」 1本 550円 (写真はHPから)

 

 

三重県伊勢市の虎屋ういろ 1本 500円 (写真はHPから)

 

両店とも百貨店の催事にときどき出店しており、彼は賢く百貨店で購入してくる。

村雨はうめだ阪急、虎屋のういろは千里阪急で買ってきてくれた。

これらの和菓子は2〜3日日持ちするので、店のサイトから通販でも買える。

 

日持ちするとは言え、ことに村雨は徐々に潤いが無くなり、ボソボソしてくるので、

できるだけ早く食した方が望ましいのは言うまでもない。

 

彼とはよく和菓子の話をするのだが、商社マンとして海外生活が長いため、

小学校卒業後大阪から離れたことがないわたしほど、京都の和菓子には詳しくない。

要するに、百貨店で売っている和菓子には通じているが、

直接店に行ってそこでしか食べられない和菓子はあまり知らないのである。

 

そこで、和菓子への関心が深い彼に新しい世界を紹介すべく、

おっさん2人で「京都スイーツツアー」を敢行した。

 

上賀茂神社の鳥居

 

上賀茂神社鳥居前にある 神馬堂 看板には「ちもいおあ(葵餅)」とある

 

2023年2月11日(土・休日)、まだ暗い朝6:40に家を出て、阪急電車で京都に向かった。

そんなに早く出発した理由は、上賀茂のやきもち屋である「神馬堂」が朝7:00から開店している

からである。

 

地下鉄北大路駅から住宅街を歩くこと20分、8:30に上賀茂神社の鳥居前に着いた。

神馬堂のやきもちはここでしか販売しておらず、持ち帰りのみである。

11時くらいになると売り切れていることもあるそうなので、早めに出かけたのだ。

 

1個130円の神馬堂のやきもちを購入し、店の前で立ち食いするがとても美味しい。

朝抜きで空腹であったため、2個食べてしまった。

 

上賀茂神社の境内にはもう1軒「葵屋やきもち総本舗」という店があるが、

葵屋の店構えは新しくて立派であった。

まだ開店時間の9時になっていなかったが、すでに店は開いていた。

 

こちらは百貨店にも出品しており、通販でも買える。

食べログなどの感想を読んでみると、いずれも美味しいとなっているが、

自分で検証しないと何とも言えない。

店の人の話では、神馬堂と異なり、店内では焼いておらず持ち込んでいるのだそうだ。

 

ビニール包装されたやきもちを購入し、その場で立ち食い。

こちらは1個125円で、少し皮も餡も薄めで柔らかく、美味しいのだが餅の食感がまったく異なる。

 

左の4つが神馬堂、右の2つが葵屋のやきもち

 

自宅に持ち帰って家内と食したが、葵屋のやきもちは翌日になっても柔らかいのに対して、

神馬堂のやきもちは皮がかなり固くなっていた。おそらく昔ながらの作りをしているのだろう。

神馬堂のやきもちは翌日に焼いて食べたが、また違った美味しさがある。

 

この2店のやきもちは明らかに別物だ。

朝8時台から神馬堂には近所の人と思われるお客さんが出入りしていて、

2〜3個ずつの少量を買って行かれているようだった。

 

葵屋は、日持ちさせて流通させる餅ををこしらえていると思われる。

いずれが美味しいかは、個人の好みの問題だと思うが、

その場で食べるなら素朴な神馬堂・お土産にして配るなら葵屋、と書いておこう。

わたし個人的には、神馬堂の餅が好みである。

 

新・しみつの京都 甘味処編・・その2「今宮神社のあぶり餅」に続く。

 

 

タルラン ブリュット ゼロ NV

フランソワ・カリヨン ピュリニー・モンラッシェ・アンセニュール  2010

バス・フィリップ クラウン・プリンス ピノ・ノワール 2008 

シャトー・レ・フォール・ド・ラトゥール 2000

 

 

猪肉

 

すでに2月になったが、今年になってプレゼン3回、座長1回など今年は徐々に活動が戻っている。

webの講演は自宅で気楽に聴けるが、直接演者などと情報交換ができず、得られる情報に限りがある。

やっぱり対面の会でないと得られないものがある。

「zoom疲れ」を感じることがあり、地域地域ではオンラインなしの会が増えて欲しいと思う。

 

上記は、1月10日に本町の ル・コントワール・デュ・グーでの食事会の写真である。

参加者は大阪を代表する医療機関である大阪大学健康管理部門のトップ、

国立○○センター、大阪国際○○センターのトップと大阪府下最大の病床数を誇る病院のトップと

わたしの5人であった。

 

ビッグネームばかりなので「大阪医療サミット」と勝手にわたしが勝手に名付けたのだが、

何のことはない、同門の先輩後輩が集まったただの飲み会である。

 

ル・コントワール・デュ・グーは気楽にワインを持ち込ませてもらえるのでありがたい。

上記のワインもすべて自宅のセラーから持っていったものだ。

シャンパーニュ以外は、購入時期は15〜20年前なので、

こんなワインたちを普通のフレンチやホテルのレストランで開けることは現在では不可能だ。

 

ワイン価格が高騰ではなく暴騰している現在、一流ホテルで開けたらワイン代だけで

20万円では下らないだろう。

自分の購入価格は、シャンパーニュが5,000円台、シャルドネが7,000円くらい、

ピノ・ノワールが8,000円くらい、レフォールが6,000円くらいである。

信じられますか? 本当に難儀な時代になったものである。

 

集まった歴々は、普段は医療機関の経営会議などで苦虫を噛み潰したような顔をしているようだが、

この日は大爆笑の非常に楽しい会であった。

 

 

今年も家内がこしらえた、毎年恒例のわが家の自家製おせちから

新居に移って6回目のお正月になる(今年も家内が写真を撮りました)

 

毎年恒例になった本町の「ル・コントワール・デュ・グー」の洋風おせちは様変わりし

今年は冷蔵でのお届けになった

 

解説付き

 

雑煮は白味噌で

 

今年も元気で過ごせますように。

 

ジャン・グリヴォー ヴォーヌ・ロマネ  2017

購入日    2022年6月
開栓日    2022年12月
購入先    WINE NAVI
インポーター ラック・コーポレーション
購入価格   7,475円(税込)

 

前回のルーミエのクロ・ド・ラ・ブシエールで鬱々となったので、

気分を晴らすべくグリヴォーのヴォーヌ・ロマネを開栓した。

楽天市場を通さず、ネットショップのWINE NAVIからの直接購入である。

 

最近購入したものだが、よくまあ残っていたなあと思われるお買い得ワインであった。

さっきショップを覗いたらすでに売り切れになっている。

 

これはもう典型的なヴォーヌ・ロマネで、開栓直後の香りからしてスパイス香がゆったりと香る。

ほのかに甘い果実味も備えており、ヴォーヌ・ロマネ村名として非の打ち所がない。

先日阪急百貨店でやっと購入できた今年のモンドールチーズをあてに、するすると開けてしまった。

 

15年前頃は、こんなレベルのブルゴーニュを毎日飲んでいたなあと懐かしく思う。

その頃より多少裕福になっているというのに、日常開けているワインの質が下がっているのは

一体どうしたことだろう。

 

グリヴォーのヴォーヌ・ロマネ村名はネット市場ではなかなか見つからず、

2万円くらいする1級ものは今でも購入できるようだ。

今の時代を考えると、この程度の価格は仕方が無いのだろう。

 

セラーにはまだ数百本のブルゴーニュが寝ているが、

来年もワインとの良い出会いがありますように。