柔和な黒系果実・・トロ・ボー | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
ドメーヌ・トロ・ボー サヴィニー・シャン・シュブレ 1er Cru モノ・ポール 2004
購入日    2006年8月
開栓日    2011年10月28日
購入先    ヴェリタス
インポーター ラック・コーポレーション
購入価格    4080円

アップ順が前後しているが、ちゃんとブショネでないブルゴーニュも開栓している。
かなりマイナーなワインだが、以心伝心で?、同じ週にラブワインさんも
同じワインの2009を開栓
しておられる。

オフヴィンの黴びた年である2004が最近飲み頃を迎えていて、
押しつけがましくないヴィンテージの個性が気に入っている。
ユーロ高と歩調を合わせて、2005は法外に高い値付けになってしまったから、
購入意欲が萎えてしまった。

ついでに言うと、オフヴィンのはずの2006は、ユーロ高の影響が多少あったものの、
2005で甘い汁を吸った業者が、欲に目がくらんで値付けを高止まりさせた、としか思えず、
2004と比べてもお買い損すぎる。
なので、自宅には2006~2007はほとんど無いのである。

さて、ラブワインさんは2009を「濃厚なブドウジュースみたい」と書いておられるが、
5年の時差があるためか、すでにこの2004にはあからさまな濃さはない。
ボルドー好きが飲んだら、十分物足りない、という魅力的なブルゴーニュである。

元は樽と陽当たりの良い畑に由来する、濃くて複雑な果実と樽香が
闊歩していたと思われる名残はある。
しかし今では、そのいずれも控えめになって、丁度良い陰影と奥行きをワインに与えている。

実は同日にミシェル・グロのシャンボール・ミュジニー2004を開けていたのだが、
村名と1級、という違いが明確に分かって面白かった。

この価格で買えるブルゴーニュとしては最上の部類で、
さして取り合いにもなってはなさそうだから、意外な掘り出し物であった、と言える。

正直に白状しておくと、この造り手は、georgesさんのお勧めで購入したのである。
まさに、おっしゃった通りの良質で買い得感のあるワインだった。
それを検証するのに、5年も要したのだけれど。