旨いとしか表現でけまへん・・緑家のヘレンベルク | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

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2010 Maximin Gruenhaeuser Herrenberg Riesling Alte Reben trocken
Schlosskellerei C. von Schubert (Mertesdorf/Ruwer)
開栓日    2011年7月24日
インポーター 緑家さん

先月さえ喜で緑家さんにグリュンホイザーのリースリングを飲ませて頂いたが、
同じ造り手のアルテレーベンで,同じヴィンテージである2010の畑違いであるヘレンベルクを、
緑家さんから送って頂いた。
単純なことなのだが、文章にすると何だかややこしい話みたいに思えるのは何故だろう。

こりゃ旨いと何も考えずに飲んでしまってから、緑家さんの記述を見たが、
感心することしきり、である。

多分緑家さんとわたしは、ワインに対するレセプターの種類が異なる上に、
感知する感覚の研ぎ澄まされぶりが違うのであろう。

 酸は密度は濃いがそれほど攻撃的ではなく、果実味やゴツゴツとしたミネラル味との
 バランスは良い。
 カチッと硬いミネラル味は凝縮度もまずまず。

 畑名QbAよりは若干洗練された鉱物臭さを伴うリンゴ系の果実香、凝縮感溢れる優等生的な酸
 そして火打石を思わせるきな臭いミネラル味と酸の余韻。

ふ~ん、これをもってゴツゴツとしたミネラル、と言うのかあ。
きな臭い?そうだったっけ。

元はといえば、古いブドウの樹が吸い上げ、果実として結実した、ミネラルを含んだ土壌の水、
すなわち自然のミネラルウォーターなのだ、と1人で感心する。

1人で毎日これを1本開けたら、お腹をこわすか、腎臓に石でもできるかも知れないなあ、
と余分なことを思ったりもする。

 翌日。ヘレンベルクの香りはリンゴ。果実味は初日よりも幾分スマートだが、
 丸い輪郭と伸びの良い酸は初日よりも攻撃的。
 そして収斂度満点のミネラル。グラスの残香に桃あり。

おお~っ、2日目には酸は攻撃的で、ミネラルは収斂度満点と来たぞ。
緑家さんは、ものすごく繊細で最少スケールの細かいセンサーをお持ちのようだ。
シャンパーニュを称して,強い酒である,と言われるのも納得できる気がする。
自分がいかに大雑把な感覚しか持ち合わせていないかを痛感する。

しかしこれは溌剌としてキリリと引き締まったワインである。
それくらいのことはわたしにも分かる。
しかし、リースリングの特徴を分析し、それを言葉にして表出するには、まだまだ修行が要りそうだ。

緑家さん、とても美味しかったです。
というありきたりな御礼で締めくくるしかないので、申し訳ありません。

そして、ごちそうさまでした。