普通・・パケ | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~
アニエス&セバスティアン パケ オークセイ・デュレス 2005
購入日    2007年6月
開栓日    2009年10月28日
購入先    KAJIWARA
インポーター ヌーヴェル・セレクション
購入価格   3880円

わたしにしては珍しく、2005を開栓した。
もしラブワインさんの記事が無かったら、きっと開栓するのはもっと先だっただろう。
ただしラブワインさんが6本まとめて開栓されたのは2006で、わたしのは2005である。

購入先のKAJIHARAのHPには以下の記載がある。
「3.4ha。平均樹齢40年のVV。畑はサン・トーバン側にあり、石灰質に富む土壌。
 新樽率15~20%で10ヶ月間の熟成」
アニエス・パケは美人だとも書いてあるが、当然そんなことはどうでもいい。

この1本は熱入りではなく、状態に問題はなかった。
そういう意味では安堵したが、2006の一部のロットの輸送過程に問題があった、
ということなのだろう。

HPの記載にもあるように、確かにミネラリーではある。
しかし若さゆえの硬さ、渋さがあって、それが本来のミネラルを楽しむ余裕を与えない。
個人的な好みなのかも知れないが、飲み頃はまだ1~2年は先だと思う。

ラブワインさんが開けられたヴィンテージよりこちらが1年古くて、
2005の方が長熟なのかも知れないのだが、ラブワインさんがコメントで書かれているように
「出たてが最も魅力的であり、熟成を期待するものではない」
というのはよく分からなかった。
好み以前の問題で、もっと本数をあたってみないと何とも言えないのだろう。

このワインを開けての感想は、
「なあんだ、普通の村名クラスじゃないか。何をワイン雑誌で騒いでいるんだ」である。
たった1本しか開けていないので、これも自信を持って発言できないのではあるが。

何より驚いたのは、さっき調べて気付いた購入価格で、消費税を入れると4000円もする。
わたしがよく開けるミシェル・グロのブルゴーニュ銀座の村名クラスと同等の値段が
ついているのだ。

わたしの感覚ではせいぜい2800円クラスのワインであり、こんな金額を払って新進の造り手を
冒険しに行こう、という気には到底ならないのである。
ユーロ高でブルゴーニュワインバブルの時代に購入したからなのかも知れないが、
4000円でこの程度のワインしか手に入らないのだったら、もうブルゴーニュに未来はないだろう。

決して欠点が目立つようなワインではなく、きっと造り手には何の罪もないのだろうが、
わが国のブルゴーニュの流通にはどこか問題がある、と感じた点は
期せずしてラブワインさんもわたしも共通していたようだ。