脱線 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

新内閣の厚労相は、やっぱり長妻昭だったか。
先週金曜日に、学会場で東大教授と立ち話した際、
「長妻じゃないんですか」と教授は言っておられたのだが
「いやあ彼は年金で有名だけど、医療のことは何にも知らないから違うんじゃないですか」
などといい加減なことを言ってしまった。

シャドウ・キャビネットでの厚労相は、大阪選出の藤村修という弁護士の議員だったのだが、
名前も出てこなかった。
もしこの人が厚労相になっていたら、わたしの知り合いがアクセスして知恵を授ける
ことになっていた・・かも。

伝え聞いた話では、長妻という人は深夜になってから厚労省の官僚を呼び出して、
資料集めだの報告書提出などを迫り、相当煙たがられていたということだ。
これからお手並み拝見というところだろうか。

後期高齢者医療制度廃止などと簡単に言うけれど、あれはあれで財源確保を見越して
熟慮された部分があり、単なる衆愚の耳に快いから廃止していい、と言うものではない。
単純に廃止したら、若い人の納めた医療費で老人の医療を行う、ということに逆戻りすることを
みんな分かっているのかな。

ニュースによると、厚労相は土壇場で仙石由人内閣府特命担当大臣と入れ替えになったという話である。
そう言えばこの仙石氏、先週日本医師会の唐沢会長と面談し、これまでの総括と反省を
求めていたっけ。
自分が厚労相になるつもりだった上での行動だったのか。

いずれにしてもこの政権交代で、日本医師会のトップも来年で総入れ替えになり、
新しい執行部で民主党への対応を迫られるということになるのだろう。
わたしは最末端の医師会員なので、遠い世界の話みたいなものなのだが。

どっちにしても、悪の権化みたいに大衆から思われている日本医師会は、
イメージチェンジを図る必要があるのは間違いない。

日医は、弱者である医療を受ける側の立場に立っているにも拘わらず、
その当事者からはうさんくさい団体であると思われている。
まあお気の毒としか言いようがない惨めなことになってしまっている。

この責任の大部分はマスコミにあるのに違いないが、日本医師会そのものも
あまりにプロパガンダが下手すぎた。

大阪府医師会の一部勢力には、現日医執行部が厚労省の手先であると批判する向きもある。
わたしは詳しいことは知らないが、今や厚労省と対立しているような時代ではない。
これだけ金がない中、どうやってわが国の優れた医療システムを存続させるか
頭を付き合わせて一所懸命無い知恵(失礼)を絞っている、というのが現状ではないか。

いくら厚労省に強硬姿勢で迫っても、政策は政府が決めてお金を出すのは財務省だし、
空っぽの財布をひっくり返しても何も出てきやしませんよ。

それより、厚労省には医師の強制配置など、現場のモチベーションを削ぐ政策を
取っていただきたくない、と思うばかりである。

まあ、民主政権になっておかしな政策が出てきたら、わたしもキレてしまうかも。
医療で収入が見込めなくなったら、こんなしんどい仕事は辞めて、
ワイン評論家になるのは無理だから、鉄道紀行作家にでも転身してやる~。

ニュースを見ながらワインのことを書き始めたら、酔っぱらって脱線してしまった。
肝腎のワインの話はまた次に。