○○外科医ばかり4人とワイン会 | ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

ワインな日々~ブルゴーニュの魅力~

テロワールにより造り手により 変幻の妙を見せるピノ・ノワールの神秘を探る

今日は母校の○○外科教授と助教授夫妻を招いてのワイン会を行った。
この助教授は、今月から新講座の教授になられたそうで、たいへんめでたいことである。

主任教授は大学の同期生であり友人でもあるし、新任の教授の奥さんも同じ科の女医さんで、
わたしの元同僚、現在も同じ地元の町医者で親しいし、ダンナの新教授は娘の主治医でもある。

ひょんなことで2月にわたしのところに2日だけ研修に来た、優秀な若い女医さんが、
この教授たちの門下に入ったので、勤務先の病院からかけつけて参加した。
これで都合5人となった。
わたし以外の4人は全員○○外科医である。


フルーリー・ペール・エ・フィス ロゼ・ブリュット NV
購入日    2007年2月
開栓日    2007年4月5日
購入先    かわばた
インポーター マスモト
購入価格   5600円

先日別のメンバーとも開けたロゼワインである。
小規模生産者らしいが、RMではなくてNMと書かれている。
ほんの少しだがひねて熟成した味わいを感じる、果実味のしっかりしたロゼである。
数人で飲むには丁度良い。
1人で2日にわたって飲んだら、ちょっと退屈になるかも知れない。


シャト-・ムートン・ロートシルト 1997
購入日    1999年ごろ
開栓日    2007年4月5日
購入先    ピーロート
インポーター ピーロート
購入価格   20000円

プリムールで購入したもので、この年はオフヴィンテージのため、現在でも価格は
ほとんど上昇していない。
結局のところボルドーは、いつ飲めるか分からず価格も高い当たり年のものより、
早飲みできるオフヴィンテージの方が現実的だ。

ムートンの97を開けるのは3本目で、すでに飲んで若すぎない。
開栓後はゆるやかに丸くなる。友人の教授はボルドー党で、これがお気に入りだ。

彼はまさに天才的な外科医であり、教科書には載っていない術式をその場で考えて
見事なオペをする。
わたしも難手術の際彼に助けてもらったことがあるが、その腕前に感心した。
その恩は忘れないが、今のところワインの趣味は合わない?

万全の状態の5大シャトーを開けておきながら、3000円のACブルゴーニュが恋しくなる
わたしの方が異常なのか?


ドメーヌ・ロベール・グロフィエ ブルゴーニュ・ルージュ 2003
購入日    2007年2月
開栓日    2007年4月5日
購入先    湘南ワインセラー
インポーター 八田
購入価格   3680円

ということで、本当にACブルゴーニュを開栓してしまった。
実はこのワイン、ブログには書き損ねているが、4週間前に1本目を開栓している。
自宅から徒歩圏内にある料亭に、手持ちで持参したのだが、すでに飲めたので
今回も開栓してみた。

焼けた2003年のせいか、2002より早飲みできるようだし、予想通り果実味が強くて
甘さが勝っており、酸味は控えめである。
当たり前だが、香りや奥行きではムートンに敵うわけはなく、こんなに酸味が少ない年の
ワインでも、華やかさという面ではムートンに優ると勝手に思う。

今日は5人ですぐに空けてしまったが、当然ながら1人で飲むとしたら
ムートンよりこちらの方が楽しめる。
ACブルとしては非常に高価で、グロフィエなら何か1つポイントが欲しいところだ。
良くできているとはいえ、残念ながらいささか凡庸である。
グロフィエが万人受けする造りになってどうするんだ、という愛好家も多いのではないか。


ヴィユー・シャトー・セルタン (ポムロール) 1996
購入日    2000年ごろ?
開栓日    2007年4月5日
購入先    ピーロート
インポーター ピーロート
購入価格   12000円くらい?(忘れた)

やはり右岸のワインらしく、メルローの甘さ、柔らかさが優しい。
個人的にはもう少し置いた方が好みだが、今でも十分飲み頃に入っている。
品格でも決してムートンにひけを取ることはないが、ワインとしての厚み、
潜在するパワー、という点では一歩譲るかも知れない。

10%しか含まれないカベルネ・ソーヴィニオンに由来すると思われるインキーな香りが
あるが、あと数年置いてさらに柔らかくなれば、それも果実香と解け合ってもっと
魅力的になると思う。

今回の赤の3本では、当然ながらムートンとグロフィエの中間に位置するが、
官能的で理性を失いそうになるワインは、わたしにとってはブルゴーニュの
ほんの一部のワインに限られることを再確認した。


ヴォルフ家 アルビガー・フンズコップ・フクセルレーベ・トロッケンベーレンアウスレーゼ 2003
購入日    2005年12月
開栓日    2007年4月5日
購入先    ウメムラ
インポーター ピーロート
購入価格   3980円

最後はデザートワインで締めくくり。
後口に品ある酸味があって、これがリースリングであることがはっきり分かる。
1万円くらいするかと思っていたら、何とこんな値段だったとは。
ウメムラさん、こんな良心的な値付けで出していたのか。もっと買っておけば良かった。

ブルゴーニュ好きにはそれほどでも、と思われるかも知れないが、
こんなワインたちを当たり前に開けるようになったとは、自分のワインストックも
多少は充実してきたのかも知れない(自画自賛)。

何のかんの言いながら、午後5時!から始まったワイン会も、あっという間の6時間。
ワインよりも、参加メンバーの医師としてのレベルの高さに感心する会でもあった、